
ここでは、TM(t)とε(t)の間、およびε(t)とε(t+△t)の間に相関はないものと仮定している。S(△t)はBOXデータの時系列から求められる。時間差△tが0の極限では、(3)式の右辺第1項が消えるので、次の(4)式により気候ノイズε0が算定できる。

4 海上気温データの気候ノイズ
海上気温データとして、商船や漁船の観測によるデータセットである
COADS(Comprehensive Ocean-Atmosphere Data Set)の緯度・経度2°BOXデータを用い、その気候ノイズを算定した。図1は北太平洋の緯度幅10°帯状域における1月、7月における月平均気温および年平均気温の気候ノイズを示している。図中の点列は20年間毎の気候ノイズの平均値である。参考のために、それぞれのデータの標準偏差(エラーバー)と2°BOXあたりに含まれる観測通報数(ヒストグラム)を併せて掲載した。
1月と7月の高緯度帯においては、月平均気温の気候ノイズとその標準偏差はBOXあたりの通報数が増加するにつれて減少している。特に、1960年代以前の気候ノイズは、それ以降に比較して明らかに大きな値である。一方で、低緯度帯においては通報数が年々増加しているにもかかわらず、気候ノイズの値はほとんど変化していない。