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2-2. CVI

各情報および「視点」は、多次元特徴空間内の点として表現され、視点の選択は、その空間内で点を指定することになる。しかし通常、特徴空間の次元数は大きいために、ユーザがその高次元空間を頭に思い描き、点を選択することはほとんど不可能である。そこで、多次元の特徴空間を3次元球面上に写像し、その3次元空間内で視点ベクトルを与えるインタフェース、Crystal View Interface(CVI)を考案した。CVIは球状インタフェースであり、「視点」の位置を示すカーソルを球面上で移動することによって、視点多次元ベクトルを与えるものである(図1(1))。

 

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図1:(1)CVIの概要図

 

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(2)RF-Coneでの配置例

 

2-3. ハイパーメディアの視覚化

筆者らが考案したハイパーメディアの視覚化は、ユーザが与えた視点ベクトルを基に、RF-Cone(Relationship Focused)-Coneという手法によって、3次元的に階層化するものである。RF-Coneでは、階層化の際に、親ノードとの関連度を反映してノードを円周上に配置し、ノードの色は視点との関連度を反映して設定する(図1(2)参照)。

 

3. 適用例:WWWの視覚化

これまでに述べた手法を用いて、WWWの3次元視覚化プロトタイプシステムを試作した。図2にシステムの画面例を示す。

本システムは以下のような機能を持つ。

1] 「視点」に基づく情報の選択

ユーザが与えた視点に基づいて、関連のあるページを適宜、取捨選択する。

 

 

 

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