太地(たいじ)のくじら踊り(おどり)・鯨太鼓(くじらだいこ)
和歌山県東牟婁郡太地町
出演/太地町民芸保存会(くじら踊り部会・鯨太鼓部会)
県指定無形民俗文化財(くじら踊り)
太地町に伝わる大漁祝いの踊りで、捕鯨踊りとも呼ばれています。熊野灘沖は古来から捕鯨漁で有名で、踊りは捕鯨の際の銛打ちや網投げの所作を表現したものとされ、その昔、鯨を射止めるとそれを祝って港の中をこぎ廻る持双船の上で踊ったと言われています。笛、太鼓、歌い手、踊り手といった諸役をつとめるのは、士地の青年たち。踊りは、全員座ったまま錯に見立てた紅自模様の綾棒をとりながら踊る「綾踊」と青年たちが裸になって捕鯨の所作を演じる「裸踊」の2種があります。これらを横に並んだ二隻の舟に十一メートルの雛壇を渡して、その上で踊る独特な座踊りです。