古事記で名高いスサノオノ命(みこと)の大蛇退治神話の舞台であり、スサノオノ命が詠んだ「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣つくるその八重垣を」という三十一文字(みそひともじ)和歌の発祥地とされる大東町。ここに、神楽の宝庫と言われる出雲地方でも代表的な海潮神代神楽があります。一八〇〇年頃に始まった海潮神代神楽は現在町内に四社中あり、神楽が生まれた当時の姿を保存伝承しています。神話を素材にした様々な演目の中から、今回は大きな仮面を使用した「国造」を披露します。金襴錦の衣装で古雅壮重な奏楽にのって舞う優雅入神の妙技をご堪能ください
戯瓢踊(けほんおどり)
和歌山県御坊市
出演/戯瓢踊保存会
国選択無形民俗文化財
奇瓢踊とも書き、奇形の瓢箪を肩に、扇子で叩き、鉦・太鼓・小鼓などを打ち鳴らしながら踊る念仏踊りで、平安期の空也念仏踊の流れを汲むといわれます。派手な衣装に花傘姿は室町期に起こった歌舞伎等の影響と思われ、紀州に入った後、紀州藩祖徳川頼宣公の感賞する所となり、更に九代藩主治貞公に至り、踊歌の中の四恩に感銘され、庶民示教のため、四恩状を下賜され、爾来踊りに先立ちこれを朗読する習わしとなっています。毎年十月四日の宵宮には、市内西本願寺派日高別院境内、五日の本祭には小竹八幡神社の境内で踊りが奉納されますが、これも神仏混淆の名残りと思われます。