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Sep. 1999 Jour. Japan Soc. Mar. Surv. Tech.

 

Table 2. CIassification of status of data duplication:circle indicates that data are identical for data pair in this article, and cross that there are some mismatches in description.

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Table 3 a. Frequencies of occurrence of duplicated data in data set of the Iwate Fisheries TechnoIogy Center for the period from 1963 to 1970, before the check with field note or Results of Fisheries Oceanographical Observation published yearly by Japan Fisheries Agencyuntil 1985. See Table 2 for the cIassification, case 1 through case 6

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Table 3 b. The same as TabIe 3 a except after the check with field notes or Results of Fisheries Oceanographical Observation published by Japan Fisheries Agency.

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次に、同じクルーズで観測位置(緯度経度で0.1分までの記載がある)が完全に一致するものを選び出した。そうして、両方またはいずれか一方が一致しているものについては、水温・塩分の鉛直分布値が、これも完全に一致するかどうかを調べた。この結果から、この重複の可能性の高いデータについてTable2に示すような6つの場合に分けて統計を取った。case1とcase2が、観測日時・観測位置が一致している場合、case3とcase4は観測日時だけが一致している場合、case5とcase6が観測位置だけが一致している場合で、それぞれの場合において、奇数のものは報告された水温の鉛直分布が完全に一致する場合、偶数はプロファイルが異なっている場合である。ただし、プロファイルの一致には、報告された標準層の数あるいは深さが異なっていても、双方に共通する標準層の数値が互いに一致する場合も、ここに含めている。したがって、case1には、設定された標準層も完全に一致する場合と、若干異なっている場合がある。これについては後に論じる。

検出された重複の可能性の高いデータに付いて、1971年以後のものについては観測野帳と対照して、また1970年以前のものについては「水産試験研究機関海洋観測資料」と対照して、ミスタイプがあればそれを訂正して、改めて統計を取った。ただし、水温・塩分の鉛直分布に関しては、「観測資料」の記載が塩素量になっていることもあり、塩分の鉛直分布の対照は行っていない。

野帳の保存状態の異なる1970年以前と、1971年以後に分けて、重複データ発生状況を検討した。1970年以前の期間でのエラー発生状況をTable3に示す。Table3aが「観測資料」(1968年4月以降1970年までについては観測野帳)によるミスタイプのチェックを行う前、Table3bがチェック・訂正を行った後の結果である。これらの表では、左から解析したデータ(測点)数と、重複ないしは重複の可能性の高いデータの数を示している。次のcase1からcase6は、Table2の分類によるcase毎の発生頻度である。1970年のデータには重複データが1つも現れていないが、1963年から1969年の期間については、重複の可能性の高いデータは、Table3aおよびTable3bともに、解析したデータ数の約5%に達する。2つの表を比較して、「観測資料」または野帳によるミスタイプのチェック・訂正の効果は、余り現れていないことが分かる。ただし、1963年のデータの1つが観測日時のタイプミスから、別測点のものであることが判明した他、1966年の1データがcase4からcase2に移り、1968-69年のcase2の若干数のデータがcase1に移っており、チェックの結果、僅かではあるが、より「完全一致のcase1」に近づいた。

1971年以後の期間における重複データの出現状況をTable4に示すが、ここでは塩分の鉛直分布もチェック対象にしており、チェック項目が増したにもかかわらず、重複データの出現頻度がそれ以前に比べて激減している。

 

 

 

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