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○共同利用ターミナルの設置

直着けの拡大がなされ、外貿・内貿連続バースの設置・拡大がなされたとしても、取扱量が船社間で異なることから個々の船社ごとに直着けもしくは連続バースで扱うことはかえって非効率な場合がある。また、直着けバースでは本船の入港が優先されることから内航フィーダー船はスケジュール面での制約を受けることになる。

そのため、直着け等の取り組みが進展した場合においても、内航フィーダー貨物の集約を図る共同利用ターミナルが必要と考えられる。

また、この共同利用ターミナルでは、内航フィーダー貨物の集約だけではなく、ゲートオープンまでの蔵置場としての機能や、ゲート搬入業務の24時間受付機能など、各事業者が単独で行うには非効率となるが、人員を相互に融通させることにより効率化が期待できるようなサービス機能を付加していくなど、利用方法に関して神戸港関係者が連携して検討していく必要がある。

 

3] 海上輸送の効率化

内航フィーダー輸送の強みである大量輸送によるメリットを最大限生かし、コストを一層削減していく観点から、内航フィーダーの海上輸送部分での合理化を進めることが考えられる。

《提言》

○共同運航の実現

 

○共同運航の実現

これまでも需要波動への対応策として、内航フィーダー事業者間でスペースチャーターといった形で相互に貨物スペースを融通する仕組みがあった。

スペースチャーターは、内航フィーダー輸送のロット輸送によるメリットと高い機動性を生かすという意味では有効な取り組みであったと言え、さらなる活用が期待できる。

このような取り組みを一層推進し、内航フィーダー事業者の共同化、グループ化を進め、共同運航を実現することが求められる。

また、船舶の大型化については、500t以上の船舶の夜間入港規制や、内航フィーダーの特性であるきめ細かいサービスが妨げられる等の問題が指摘されているが、コンテナあたりのコストを抑制する上で効果的な方策と考えられる。

そのため、共同集荷による貨物の集積状況を勘案しながら、主要航路等において船舶の大型化を検討していく必要がある。

 

 

 

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