3) 業績のよい事業者
1] 業績のよい事業者のプロフィール
内航貸渡専業者のうち、事業収支が黒字の事業者は6%、収支がとんとんの事業者は28%ある。これらの事業者を「業績のよい事業者」として、赤字事業者と比較しながらそのプロフィールを以下にとりまとめる。
・業績のよい事業者は、兵庫県以外に立地するものが多い傾向がある
・業績と事業形態は無関係(個人と会社で違いはない)
・業績のよい事業者の約半数は一杯船主である
・業績のよい事業者の15%は現行の用船料を適正と見なすなど、赤字事業者と大きく評価が異なる
・経営上の問題点として「船腹調整事業解消による資産の目減り」をあげるものはやや少なく、「船員の高齢化」を上げるものがやや多い
・経営改善にあたって行政の支援が必要という事業者は赤字事業者に比べて少ない
・暫定措置事業に対して満足な事業者が19%あり、赤字事業者と大きく評価が異なる
・転廃業意向のある事業者は3分の1と少ない
・協業化は不必要と考える事業者は37%であるが、赤字事業者との間にはそれほど大きな差はない
・内航運送契約の仕組みは「現行のままでよい」がほぼ半数を占める