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(3) 交通の経済性向上

○トラックの回転率向上

○在庫圧縮の進展

○直送の増加

○輸送の安定性向上

○輸送に係る仕様の定型化

 

明石海峡大橋の開通により、本四間の主要都市間の時間短縮が進んだ結果、京阪神と徳島県、香川県は十分に日帰り可能圏となった。

これにより、トラックの回転率が高まったことや、在庫圧縮、直送が進展したこと等が荷主及び物流事業者から指摘されている。

また、従来のフェリー利用の場合は、本四間輸送においては、天候悪化による欠航や、待ち時間の発生等による影響を受けるケースも見られたが、トラックで一貫したドアーツードア輸送が行われるようになった結果、輸送の安定性が高まったことや、輸送に係る仕様が定型化されたこと等が指摘されており、リスクの削減や事務業務の簡素化等が図られたことが伺われる。

 

(4)貨物への影響

○生鮮食料品の増加

○徳島県では関西圏への生鮮食料品の直販が増加

○生鮮食料品の当日配送サービスの開始

アンケート調査では貨物量の増減や、輸送貨物の特性変化といった点に関して大きな影響は見ることができなかったものの、生鮮食料品については増加傾向が見られた。

生鮮食料品の増加は徳島県から関西圏に産地直送で出荷されるものである。

このような貨物をターゲットに、四国のトラック事業者では生鮮食料品の当日配送サービスを行うようになった例が見られる。

なお、アンケート調査では、四国・淡路側の物流事業者は本州側の企業との競合により競争が激しくなったことを理由に、貨物量が減少したと回答するケースが多かった。

 

 

 

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