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(3) 間接効果

1] 農水産業への影響

●瀬戸大橋開通による効果

瀬戸大橋の開通により、輸送時間の短縮と出荷時間の自在性が実現し、鮮度が命の野菜や花き類などの生産、出荷量が大幅に増加した。

図8に瀬戸大橋開通後の四国の農産物出荷量推移を示す。

 

図8 四国の農産物出荷量推移(昭和62年=100.0)

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(資料)農林水産省「青果物産地別卸売統計」および「花き生産出荷統計」

 

●明石海峡大橋開通による効果

明石海峡大橋の開通により、香川県で朝水揚げされた活魚や、徳島県で朝採れた野菜がその日のうちに阪神のスーパーに並ぶなど、生鮮品流通の新しい流れが定着した(本州四国連絡橋公団パンフレット「せとうち・リンケージ」平成11年3月)。瀬戸大橋の事例から類推すると、地元特産品の特徴をうまくアピールできれば、今後著しく売り上げが向上する品目が表れることも十分考えられる。

2] 工業への影響

本四架橋による本州〜四国間の時間短縮効果により、四国の工業用地としてのポテンシャルが向上する。また、建設段階の事業効果によって四国の企業にも所得の向上を初めとしたメリットが生じ、四国内(特に架橋付近)での企業活動も活発になる。

●瀬戸大橋の開通による効果

瀬戸大橋の開通前と開通後の5年間の工場立地件数を比較すると、開通前5年間の立地件数は、四国全体では466件であったが、開通後の5年間では872件となり、ほぼ倍増している(表3参照)。

 

 

 

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