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要約および結論

 

内燃エンジンが燃料電池の電気化学的なエンジンと代替することは技術的に大きな変革を意味するのに対し、これらの自動車用の補給インフラを構築していくことについては事情が異なる。メタノールを供給する補給ステーションは現在のガソリン補給ステーションと非常に類似したものになるとみられ、同様のレイアウトおよび同じ型の設備が採用される。

また、この新しい燃料補給インフラを提供するための資金もまた大きなものではない。この研究において評価したシナリオに関する資本を表IIIに要約する:

表III

ステーション・コストの要約

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注:全てのシナリオには新しいディスペンサー、配管その他を含む。

メタノール貯蔵タンクおよびメタノール適合の配管およびディスペンサーを付加することで既存ガソリンステーションの燃料供給処理量を増加していくための資金は約$62,400となる。ここには新規の二重壁地下貯蔵タンク、メタノール適合の機械製品、蒸気配管、ディスペンサー、バルブ等が含まれる。設置スペースが確保されなおかつ地域の規制に合致すれば、地上タンクを設置することもでき、総コストを約$54,600に低減することが可能となる。

多数のタンクが存在する区域において既存タンクを置き換えることは、他のタンク周辺を掘削することに関連する問題によってコストを要する選択となる。タンクの置き換えにともなう問題を回避するために、区域全体を掘削するか支柱で支持しておく必要がある。この選択に関するコストは約$70,000と見積もられている

既存石油貯蔵タンクをメタノール用に転換し新規の配管およびディスペンサーを装備することは、石油設備容量をメタノールに置き換える低コストな選択である。既存のガソリンまたはディーゼル燃料タンクは洗浄が可能であり、メタノール適合の新しい構成部品を$20,000弱で装備できる。タンク内に新規のガラス繊維製タンクを装着し、新しい配管、ディスペンサーその他を設備するコストは$30,000前後である。

 

 

 

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