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メタノールのコスト

新しいメタノールのパイプライン、貯蔵所、船、はしけ、貯蔵タンクおよび給油機はもちろん作ることができるが、大変なコストがかかる。メタノールを生産し、配送し、そして販売するためのインフラの建設は、1日当たり各百万バレルの能力に対し$150億から$230億のコストが見込まれている。メタノールの生産は現在1日当たり各百万バレルに付き約$140億から$150億コストがかかるが、これは新しい技術とさらなる規模の経済が働くことで30%近く減らすことが可能である。メタノールを配送し販売するためのインフラにかかるコストは、生産されたメタノールの1日当たり各百万バレルに付き$40億から$80億の間の追加コストとなるだろう。

図7.2 資本コスト必要額

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メタノールの生産と配送に必要な投資は1日に生産される各百万バレルのメタノールに対し$150億から$230億である。メタノールが現在の燃料需要の半分のために使用されたとしたら、そのコストは数千億ドルに達するだろう。

既存の生産能力を使用するだけで十分な低い生産量である、燃料電池自動車の導入初期を通じて、メタノールの投資コストはかなり低いものだろう。しかしながら、メタノール燃料電池自動車が自動車市場に広く普及するようになった場合、燃料の需要を満たすために、新しいメタノールの生産および配送インフラを建設するための非常に大規模な投資が起きるだろう。

 

 

 

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