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3.5.2 欧州のDME乗用車デモンストレーション計画

フランスの自動車メーカーのルノー社とプジョー社、フランス石油研究所(IFP)*1およびオランダの自動車研究機関TNOは、欧州連合からの資金拠出を受けて、欧州におけるDME乗用車のデモンストレーションプログラムを計画している。DME乗用車のデモンストレーションは、2000年から3年間の予定で行われ、主な目的は、DME自動車が、性能や安全性が損なわれることなく、さらに超低排出ガス基準(欧州の2005年の排出ガス規制の50%、未規制の排出ガスはLPG/CNG自動車と同水準)に適合できるということを示すことである。これらの関係者は、今回のデモンストレーションを通じてDME自動車の開発上の課題を克服できるものと期待している。

*1フランス石油研究所

フランス石油研究所は、石油産業や天然ガス産業全般に関する世界的な研究開発センターである。多数の関係機関と提携を結び、技術開発事業を実施している。研究開発例としては、先進エンジン燃焼技術に関する研究(モデル開発)、噴射や燃焼の可視化、3次元画像による設計支援などがある。

 

3.6 DME燃料の生産コスト

 

現在公表されている情報をもとに、燃料として生産したときのDMEコストを試算した例を紹介する。

なお、試算例は、DMEが大量生産された時を前提としており、この試算価格になるためには、それを消費するインフラ(発電所、自動車の数)が必要であることは言うまでもない。現在はDME発電所やDME自動車はほとんどないことから、他の代替燃料同様、いわゆる「鶏と卵」の関係が存在する。

 

 

 

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