脱水法に代わり合成ガスから直接DMEを合成するプロセスは、工程の簡略化により建設費削減となり、また大型化が可能となるので脱水法より安価なDMEを得られる。直接DME製造プロセスとしてNKK、Air Products、Haldor Topsoeが開発している。反応は合成ガスから下記の反応式の様にメタノール合成反応(1)、脱水反応(2)、シフト反応(3)の3段階のステップとなっている。シフト反応が遅い場合は(4)式で反応が進行すると考えられる。一般に、メタノール合成触媒は、シフト反応が進行する機能を持っているので(4)式と(5)式の中間にくると考えられる。反応熱がメタノール合成に比べて高いので反応熱の充分な除熱と適切な温度制御を行う必要がある。触媒は基本的にはメタノール合成触媒と脱水触媒の組み合わせであるが、高温で安定かつ高選択性を持つ触媒が求められる。
CO + 2H2 → CH3OH + 90.4KJ/mol (1)
2CH3OH → CH3OCH3 + H2O +23.4KJ/mol (2)
CO + H2O → CO2 + H2 + 40.9KJ/mol (3)
2CO + 4H2 → CH3OCH3 + H2O + 205.2KJ/mol (4)
3CO + 3H2 → CH3OCH3 + CO2 + 246.3KJ/mol (5)