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第2章 燃料電池自動車に関する動向

 

自動車メーカーによると、2003年以降相次いで燃料電池自動車が市場導入される見通しとなっている。現在、技術開発が急ピッチで進められており、今後もいろいろな技術革新が進展するものと思われる。ここでは現時点での燃料電池自動車の開発状況に関してまとめた。

 

2.1 燃料電池自動車の開発状況

 

2.1.1 燃料電池の種類と特徴

燃料電池は、その電解質の種類によってさまざまな燃料電池があり、電解質の種類が一般的な分類方法になっている。

リン酸型、溶融炭酸塩型、固体酸化物型、固体高分子型、直接型メタノールが現在我が国で主に開発が進められている。この中で、リン酸型、アルカリ型、固体高分子型が実際に自動車用として使われた実績がある。しかしリン酸型、アルカリ型の使用実績は少なく、現在は固体高分子型が自動車用として主流になっている。メタノール改質装置の必要がない直接型メタノールも将来の自動車用として期待されている燃料電池であり、研究開発が盛んに行われている。

表2-1-1に各燃料電池の種類と特徴をまとめた。

なお、表2-1-1で用いられている略語およびこの表に関する出典を以下に記す。

略語

AFC(Alkaline Fuel Cell)

PAFC(Phosphoric Acid Fuel Cell)

MCFC(Molten Carbonate Fuel Cell)

SOFC(Solid Oxide Fuel Cell)

PEMFC(Proton Exchange Membrane Fuel Cell)

=PEFC(Polymer Electrolyte Fuel Cell)

DMFC(Direct Methanol Fuel Cell)

 

出典

2-1-1) 自動車技術会関東支部第1回講習会「自動車用燃料電池の開発動向」1999.9

2-1-2) (社)自動車技術会関東支部第2回講習会「燃料電池自動」資料98.9.

2-1-3) 資源環境対策99年8月号燃料電池コジェネレーションシステムの開発動向

 

 

 

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