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平成11年度 公海の自由航行プロジェクト 第2回海外調査(ハワイ)

 

米太平洋艦隊司令部(CINCPACFLT)との意見交換

第13章 白蟻に土台をむしばまれる日米同盟

 

川村純彦・川村研究所所長・元海将補

山本誠・元自衛艦隊司令官

聞き手:小川彰・岡崎研究所主任研究員

 

報告の収録日時:2000年2月18日(金)現地時間17:00〜

場所:イリカイホテル2416号

 

2月中旬、国際経済政策調査会が主催し、岡崎研究所が協力、日本財団が助成する「公海の自由航行プロジェクト」がハワイにおける調査意見交換を行いました。派遣メンバーは、川村純彦・川村研究所所長・元海将補、山本誠・元自衛艦隊司令官、秋元一峰・防衛研究所主任研究員、小川彰・岡崎研究所主任研究員(このプロジェクトの事務局長)の4名でした。本日は、CINCPACFLTとの意見交換についての所見をご参考までに送付いたします。なお、ハワイにおける、南シナ海のウォッチャーとして著名なEast-West Centerのバレンシア博士との意見交換については第14章で、また、Asia-Pacific Center(APCSS)においての意見交換については第12章で報告します。

小川 今回の滞在中に米太平洋艦隊司令部、通称CINCPACFLT(シンクパックフリート)を2回訪問する機会がございました。1回目は多数の幕僚とのラウンドテーブル討論でしたが、2回目はタンジー(Mike Tansey)氏との個別の意見交換を行ないました。

タンジーさんはCINCPACFLTにあって、長年にわたり日本との接点を勤めている方です。今回の訪問では、今後の日米関係全般、また、台湾問題などについても率直な意見交換ができたかと思いますが、多くの皆さまに是非知っておいていただきたいと思うことも多々ございました。これについて座談会形式で、お話しいただきたいと思います。ディナーの約束の時間がせまっていますので、40分ぐらいでお願いできればと思います。

 

1:今回のハワイでの調査の眼目

 

川村 今回のハワイ訪問について、簡単に概要からご説明申し上げたほうがわかりやすいかもしれませんね。今回のハワイでの調査の眼目は、海洋に関する情報収集と意見交換でありまして、Pacific Forum CSIS、East-West Centerなどシンクタンクのなかで海洋関係のめぼしい研究者に精力的に会って話しをすることが目的でした。ハワイにおいては、CINCPACFLTとAsia Pacific Centerはとても貴重な情報源です。

そこで、ハワイに到着した初日(2000年2月15日)に、さっそくワイキキにありますAsia Pacific Centerを訪問しました。これについては別途報告します。

 

 

 

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