岡崎 あまり接触なさっていないですか。
平松 ええ。
岡崎 ああ、そうですか。
平松 私は大したことはしていませんが、中国という国はおもしろい国で、世間では、私は中国に嫌われているだろうと思っていらっしゃるようですが、どういうわけか、かなり私に接近があるんです。写真も撮らせてくれる。撮らせてくれるのではなくて、撮りたければ撮ってもいいよ、という態度ですね。だから私は、遠慮なく撮らせてもらいますよといって、撮ってくるんです。日本の役所にも分けてあげてるが、分析結果を何も知らせてくれない。あげたんだから、何かコメントが欲しいと思っているんですけれどね。
54:外から燃料タンクが見えない2600メートル級航空施設
川村 いや、(OBとして)まことに申し訳ありません。一つだけコメントさせていただきますが、先程の写真にありました新しい2600メートル級の航空施設には燃料タンクがないですね。かつてあそこで見ることができて、なくなった施設は、地下の燃料タンクではないかと私は思います。それは見ての私の感じです。外から燃料タンクが見えないということ、あれだけの飛行機のオペレーションをするとなると、どうしても燃料がいりますのでどこに置くんだろうということから、そういう推測が成り立つわけです。これが私のコメントです。
55:海上保安庁と海上自衛隊の協力が必要
それから質問ですが、中国は十何億の国民がいて、さらに増えようとしているわけですね。それを養っていくためには、今のままでは農業問題もあるし、エネルギーの問題も解決のめどが立っていない。やはり出るところは海しかない。それから中東へのオイルの依存度を高めるということもありますし、中央アジアの方への陸からのエネルギーの供給を開拓しようともしていますが、やはり東シナ海に対して、エネルギー開発の面から出てくるのはやむを得ないと思います。これでわが国との摩擦の種が尽きないと思うんですが、少なくともこれに対抗するためには海上保安庁だけではどうしようもない相手がありますので、海上自衛隊とも協力しなければならないと思うんです。中国が出てくる限りは、この種の緊張は絶えないだろうと思います。ですから平松先生が言われた尖閣の問題で、中国がこだわらないで、既成事実を着々と増やしていくということをわれわれは一番心配しなければならないと思いますが、私の考えますのは、とにかくやむことはないと思いますので、少々の抗議でやめるようなものではないので、ある程度つばぜり合いのようなことが起こると思うんですが、先生の見通しをお聞かせいただきたいのですが。
56:異常な熱意:簡単に手放すはずがないチベットと南シナ海
平松 私の今日のチベットについての議論も、その前にあるところに発表しているんです。