本来だったら夕刊に載ったんです。半日遅れたのはそれなんです。
それで喧嘩両成敗で翌日の朝刊に載ったのは、北京は漁民施設だと言っている。それに対して杏林大学の平松のコメントは、漁民施設かもしれないけれど、実際にやっているのは海軍であるし、まもなく永久施設ができるから放っておいては駄目ですよというコメントをつけて、浜本氏の記事と三つを載せて新聞ができたんです。当時の新聞を見てください、そうなっています。
その時に私がヤンヤンやったときに、「平松先生、責任をとってもらえますか」というんですね。「責任をとるということはどういうことですか」と言ったら、「ちゃんとあなたの発言を新聞に載せてくれますか」と言うから、「あたりまえよ、当然よ」といって載ったのです。もうそのときにはわかってしまって、全国紙に載った。本当は浜本氏のスクープだったのです。
49:佐藤守航空自衛隊南西混成団司令官
それだけではなくて、浜本氏が香港にいるときに尖閣が問題になりましたね。あの時にかなりのニュースを送ってきたんですよ。私は那覇の航空自衛隊南西混成団佐藤守司令官とも非常に親しかったので、浜本氏の情報をすぐに問い合わせて、こういうことがあるけれどちゃんとやれよ、といって、わかった、わかったと言って佐藤司令官はやっていたんです。その辺から見ると、いまの話は、知らなかったとか、ある時から力を入れたとか、私には思えないんですけれどね。変化はあったかもしれませんね。
50:尖閣列島は日米同盟の信頼性の問題
川村 ありがとうございました。それでは山本さん。
山本 先程の尖閣列島について、日本の領土としてあまりこだわらない方がいいんじゃないかというご意見がありましたが、それはちょっと違う。
たしかにアメリカから見れば、地域の安定確保のために自由航行を確保して、軍事力を自由に展開することができればそれでいいということになるんです。
ただ、尖閣列島は日本が領有権を主張している。それが侵されるのは日本の主権が侵されるということです。これをアメリカが関知しないということになると、日米安保そのものの機能について日本人は疑念をもたざるを得なくなる。日本がアメリカを本当に信頼できるかという議論に発展する可能性がありますね。尖閣列島に対して中国が塀を越えたら、アメリカの見方はがらっとかわるのではないでしょうか。
51:日本の管理下には安保条約が適用される
岡崎 別にコメントしなくてもいいんですが、アメリカが南沙の時からずっと言っていることは、領土紛争には介入しないということです。それから二、三年たったところで、「ただしシーレーンの自由は守る」と言い出したんです。二年ぐらいのタイムラグがあるんです。