40:AWACS配備が必要な那覇
もう一つその時に宮古で聞いたことは、新竹にF16があって、F16がここから飛び立ってくるんだけれど、宮古のサイトでは、1万メートルぐらい高くならないとレーダーでは捉えられない。そういうことで、どうしても那覇にはAWACSを配備して欲しいと。何も台湾を敵視するということではなくて、いずれ中国側からスホイがやってきて、台湾からはF16とミラージュが飛び上がってくることになるし、わが自衛隊もここにはファントムしかないわけだけれど、しかしここは非常に重要になる。そういう状態が進んできている。海域ではこういう状態が進んできている。まだまだ大したことはありませんが、いずれにしても、そういう事態が進行しているということです。
那覇には、皆さんご存じかどうか知りませんが、ほとんどの人がF15が那覇に配備されていると思っていらっしゃるんです。実は那覇にはF15はなくて、まだファントムだけということですね。
人の揚げ足取りをするつもりはありませんが、何年か前に中国の戦闘機が日本の尖閣付近の防空識別圏に近づいてきたということを産経新聞が報道したことがあります。その時に「那覇からF15がスクランブルした」と書いてあるのですね。私は、ああこれは偽物だ、これは現実を知らないやつだと思いました。那覇にはファントムしかないわけだから、F15がスクランブルということはあり得ない。これはガセネタだと思ったのです。別の新聞が後追いをして、防衛庁に問い合わせたら「ファントムがスクランブルした」と。これは正しいということで、再度確認したら、間違いありません、ファントムだということでした。そのときは、スホイ27かどうかわからないけれど、かなりスピードの速い戦闘機が接近したということで、空幕では接近されたことを問題にしたそうです。ファントムでは、現場に到達するにも時間もかかるし、届くことは届くけれど、(燃料が切れるので現場での)滞空時間は非常に短い。だからF15でなければ駄目ですということです。
41:宮古か石垣あたりに基地が欲しい
私もよく沖縄に行って、航空自衛隊(南西混成団)にたまに行くのですが、航空自衛隊の人たちが非常に自嘲的にいうことは、「しかし平松先生、104よりはましです」と言うわけです。「104だったら、そもそも尖閣まで足が届かなかったんだけれど、ファントムは届くだけましです」と言われるんですが、「われわれはF15が欲しい」と言っていますね。それも、那覇に置いたのでは遠いから、宮古か石垣あたりに基地が欲しいと。
それはもっともな話でして、この地図からわかりますように、花連と尖閣の距離を見てください。