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うみのバイブル2000(上)通巻第6巻

 事業名 公海の自由航行に関する普及啓蒙
 団体名 国際経済政策調査会 注目度注目度5


18:アメリカもソ連もなにもしないその隙をつく(1988年)

 

しかし私はそう言いながらも、そうは言ってもアメリカがいるし、ソ連もカムラン湾にいたわけですから、両方がいるときにそう簡単には取りに来れないだろうな、まあもうちょっと先だろうと思っていたら、実はその時にはすでに取りに行く準備はできていた。もうひとつ申しておきたいことは、とかく中国研究者とか新聞記者が大した根拠もなく簡単に書くことは、「外交部と国防部は明らかに意見が違う、外交部はどちらかというと西側との協調を考えていて、軍が強硬だ」ということですが、私はこのことを見ても、全く食い違いはないと思っています。外交部はむしろスポークスマンとしてやりますよということを事前に通知する。その時にはもう準備が整っていて、あとはいつ出るかという問題ですから、そうやって一年後に出てくるということですね。

そしてもう一つそれに関連して申しておきたいことは、この時アメリカもスービックにいたわけですし、ソ連はカムランにいたけれど、何もしなかったということですね。

西沙に出て来た1974年の時にはアメリカがベトナムから引き揚げて、ベトナムには関与しないということをはっきりしたところで中国が出て来ているわけですが、この時はどういう状況だったかといいますと、1988年というのは、1989年が天安門事件です。天安門事件で米中関係は非常に悪化します。いまから見れば、1988年というのは米中関係が非常に良くなっていたピークとなる時期であったということになるわけです。それは具体的にもいろいろありますが、アメリカが対ソ戦略上中国を対ソ戦略の一員として引き入れる。そのためにある程度の兵器を売ってもいい。対ソ戦略上ある程度の防衛性がある。当時はさかんに防衛性兵器ならいいということが言われていた。防衛性兵器なら売ってもいいということで、かなり具体的に進行していました。海軍の人間も行って、ある程度の海軍の近代化に協力してもいいということが新聞の報道にも出て来たことがあるという時代です。米中関係は、軍事領域まで拡大して、それほど進んでいた時期であるということを前提として、アメリカはこんなちっぽけな島で米中関係を悪くすることはしないだろうという読みがあった。

それからソ連側は、まさに天安門事件の直前にゴルバチョフが行って中ソの正常化が行なわれるということですから、ベトナムとソ連の間には同盟条約がありながら、それは南沙の問題では一切ベトナムを支援せずに、中国との正常化を選択したということがあるわけです。その辺を中国は充分読み込んで、やっても大丈夫、ということを見定めてやったということを言っておきたいと思います。

 

19:フィリピンへの進出(1995年)

 

そして今度はフィリピンになるわけですが、フィリピンの時には、アメリカがスービックを引き揚げたところで出てくるということです。実を言うと、出てくるのは1995年で、スービック引き揚げ後に出てくるわけですが、先ほども言いましたように、1980年代の前半にどこに出るかということをやったあとで、一つひとつ具体化しているということですね

 

 

 

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