平成11(1999)年度 公海の自由航行に関する啓蒙普及事業 第6回研究会
南シナ海の安全保障・講義と質疑応答2時間
第10章 南シナ海における中国の動き
講師:平松茂雄(杏林大学教授)
日時:2000年1月18日(火)
場所:岡崎研究所
出席者:岡崎久彦(岡崎研究所所長)、川村純彦(川村研究所所長)、秋元一峰(防衛研究所主任研究員)、潮匡人(評論家)、恵谷修(海上保安庁)、太田文雄(海将補)、小川彰((株)博報堂岡崎研究所主任研究員)、大越敏彦((株)博報堂岡崎研究所客員研究員)、加藤周二(国際経済政策調査会理事)、笹島雅彦(読売新聞社解説部)、曽我正美(財・日本エネルギー経済研究所主任研究員)、高瀬鴻((株)日本海運研究所評議員、元日本郵船調査部長)、宝珠山昇(元防衛施設庁長官)、平間洋一(元防衛大学校教授)、恵隆之介(評論家・元琉球銀行勤務)、山本誠(元自衛艦隊司令官・東京海上火災保険(株)顧問)、丹羽清隆(速記担当)
小川 みなさん、お忙しいところお越しいただきありがとうございます。「公海の自由航行プロジェクト」は、本日の会合で平成11年度事業の最後になると同時に、三年間続けているこのプロジェクトの最終回になります。
本日のテーマは「中国の海洋調査船の問題」で、杏林大学の平松先生からお話をお伺いしたいと思います。平松先生をご紹介いただきました防衛研究所秋元様から、平松先生をご紹介いただければと思います。
秋元 ご紹介させていただきます。杏林大学の平松茂雄先生は中国関係の著名な研究家でございます。お集まりの皆さんはすでに何冊かお読みになっておられると思いますが、中国人民解放軍、中国の軍事戦略、中国の海軍戦略等に関する多数のご著書がございます。また、産経新聞のコラム「正論」にも中国の海洋調査船の活動とか、昨年の中国海軍の艦艇規模の行動などについて論評をお書きになっておられます。今日は、出たばかりの産経新聞「正論」のコピーを配らせていただきました。これには、中国のチベット政策について、とくにカルマパ17世がインドに渡ったことに関する論評も書かれてあります。
わたしの勤務先である防衛研究所だけでなく、自衛隊幹部学校でも先生には大変お世話になっております。昨年、川村先生、小川先生と話しまして、中国の海洋調査活動について平松先生のご講義を聴こうではないかという話になりまして、失礼ですが、電話で直接お願いしたら気楽にお引き受けいただきました。そのような次第で、今日の研究会を開くことができました。簡単ですが、ご紹介させていただきました。
小川 それでは先生、よろしくお願いいたします。今日は海上自衛隊のOBの方々、新聞社の方、日本郵船の方、評論家の方など、さまざまな方が来ておられます。約一時間ほど先生のお話をお伺いして、その後、質疑応答に入らせていただこうと思います。いろいろ不手際もございますが、よろしくお願いいたします。