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加藤 日本財団が、研究機関をおつくりになったらいちばんいいんじゃないかなと思いますけれどね。

 

24:人脈ネットワークづくりのプロジェクト

 

大内 そう大きなお金は要りませんからね。それから、配布資料の説明にもどりますが、New Challenge Super Projectというのは、Marine ExpertsとGovernment officialsが一緒になってやっている教育研究機関です。人脈のネットワークをつくっています。すでに相当大きなものがあるんですが、人集めは実に早いですね。しかし今後は、もっと本格的に、世界的な海の研究機関をネットワーク化するという構想です。ですからこれに乗ると非常に便利ではないかと思いますね。

それからデータバンクとリソースですが、これは、ちょっと貧弱だと思うんですね。タイのことですから、場所もないし金もないんですが、非常に必要な課題ですね。

 

25:東アジアのモデルとしてのGulf of Thailand Project

 

Gulf of Thailand Projectというのは、カンボジアとラオス、マレーシアですが、4ヶ国は非常に緊密にやっておりまして、海を囲む国同士の協力については、世界でもモデル的なものです。これはEast Asiaにある、中国、日本、台湾、韓国にどのように反映することができるかという視点で見れば、将来の課題になると思います。

最後のMaritime Transit Project というのは、マニラ会議から継続のものです。2ページ目は、港湾の問題で、いま韓国とか香港が、日本の横浜と神戸をさしおいて、実権を握ろうとしておりますので、日本が暢気(のんき)にしていていいかということですね。ハブ港が一つもない、あるいはハブ港が一つしかない。神戸は釜山に取られています。ハブ港がないということは将来の日本にとってどういう意味があるのか、重要な意味があることになりますね。仮に韓国で戦争が起こったとすれば、釜山は使えませんからね。ですから、どうしても一つの国はハブ港を二つぐらいは高くても持たなければいけないんですが、市場原理から行けば、日本には、もうできないらしいですね。

それから、次はまさに漁業の加工とか冷凍施設ですね。有効に漁業資源その他の資源を地域経済の中で活かしていくシステム。それから人材ですね。ですから、これがある限りに置いて、彼らは日本の参加を歓迎すると。このことは久しく話題に出ているんですが、なかなかうまく行かない。その技術を提供する国が日本しかないんですね。でも日本はまだ入っていませんからね。

 

26:ダブル・スタンダード船の問題

 

川村 このほかに、いわゆるダブル・スタンダードの船がありましたね。ナホトカ号みたいなものですね。あのような危険な船で、訓練もろくに受けていない、資格も十分に取っていないような船員が運行しているわけですから、この訓練の問題も入れる必要がありますね。

 

 

 

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