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ですから、Freedom of Navigationは錦の御旗として、特にわが国とかアメリカには絶対に必要だと思いますね。

日本財団 飛行機もそうですね。

大内 飛行機については、考えられないような途方もない話で、30年前には笑われたことが、いまではそうならないわけです。

経済水域をある目的のためにつくってあげたのに、経済水域が確保されたら、従来の主張はそのまま残すという。いずれ調整されなければならないでしょう。

もう一つ私のクレームは、前々回のSEAPOLの会議の時に言いましたが、経済水域であれだけ時間をかけてもめたのはなぜかという点です。経済水域までは管轄権を認めるが、公海では自由に何でも獲っていいというから、経済水域に合意したわけでしょう。ところがいまや、公海でもある種の魚を獲ってはいけないという。これはアメリカの主張ですね。これも難しいですね。

資源派にたてば、魚を保全するという意味では公海まで管轄権を延長しないといけないだろうという見方になる。200カイリと広くしたのは、その外側でよその国が魚を獲るのはやむを得ない。それはできれば獲ってもらいたくないけれど、沿岸漁業国の特権だと解釈するのか。いま公海漁業は沿岸国が主導して漁業委員会をつくって、そこで従来魚を獲っていた国、遠洋漁業国は、沿岸国アメリカの言うとおりにならなければいけないですね。

平間 ニュージーランドが先頭になって、南太平洋でマグロを捕ってはいけないというのはどういうことなんですか。

大内 あれは環境問題ですね。先日、香川でやりましたが、全く環境問題として捉えているんです。マグロは食べるんですが、あの辺にいるクジラなどと関係があるのかどうか知りませんが。

平間 ニュージーランドが旗を振っているんですね。

川村 ニュージーランドという国は、その点ではラディカルですね。環境の問題、プルトニウム運搬船の通航の問題も、あそこが旗を振っているような感じですね。

 

20:まずはSEAPOLのミーティングに常に出席することから

 

川村  さて、時間も詰まってきたんですが、先生はずっとやってこられて、ジャラール大使とか、ジョンストン博士とか、新しい海洋法の制定からずっと関わってこられたわけですが、人脈あるいはジャラール博士との関わりなどにも触れていただけますか。

大内 まずSEAPOLのミーティングに常に出席することですね。できれば同じ顔ぶれの人と友達になれるような形で、せめて交替で行かれる方がいい。そして随時新しい人を連れて行きまして、層を厚くすることが必要ですね。しかし向こうを見ていると、だいたいASEANの国からは、1ヶ国で5、6名が交替で出て来ていますね。専門によって変わってきますが、一つのテーマについて5、6名います。日本も、インスティテューションが中心になってアクセスしますと常に交替ができる。新聞記者も来ていますので、たいへんいい取材ができます。あらゆる分野で行くといいですね。

小川 その場合、テーマというのはいくつぐらいの分野がありますか。

大内 いま問題になっているのは、ポート・コントロール、港湾の問題ですね。ハブ港の問題です。これは日本でも韓国にとられるか、という問題がありますね。

 

 

 

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