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瀬戸内海はほとんど入りません。そこはいったんどこかに降ろす。日石三菱はキイレに持っていき、そこから興亜石油などに運ぶ。うちは知多製油所と名古屋で半分ぐらい降ろして、ここに持ってくる。製油所の合理化という意味では、これはシミュレーションの世界ですけれども、知多製油所、うちはひとつシャトルダウンすると水島製油所にはダイレクトにつけませんから、どこかつかなければいけない。それで、まあ沖縄を考えたわけです。沖縄にはジャパンエナージーの経営ターミナルがある。そこにつけた場合、国内運賃が問題になる。このあいだ新聞にも出てましたが、その運賃をどうにかしなければいけない。外航船も使わなければいけないということは、船を運航されている方は問題意識を持っていて、それを何とかしていかなければいけないということをご存知です。それから、神戸港と釜山港の競争関係についても船関係の方は問題意識を持たれていて、同じ港費にしないともう神戸は仕事にならないことも最近言われてきています。運輸省サイドも非常に危機感を持っている。

水の話は、例えば沖縄につけて、沖縄の原油を中国とか日本とかに持って行ったときに、その帰り船があるんです。その帰り船もまたダブルハルタンカーにしなければいけない。今のところブルハルのところには何も入れないわけです。そのバラストに海水かなにかを積む。それを瀬戸内海とか中国とか行って帰ってきて、沖縄に落とせばいい。それを50万トンタンカーでまた積んでいけばいい。沖縄は水が欲しいんです。沖縄に石油だけつくると、何を考えているんだ、という話も出るかと思いますけれども、水のタンクも造るよというふうにすればよい。沖縄は水も欲しいんです。それなら、水を造りましょうという話にすればよい。それは沖縄だけの話ではなくて、東アジアとか中東を含めて、これからの環境対策は非常に変動が大きくなります。

私はベトナムから水を7万トン買ったことがあります。海外業務での私の初仕事は水を買ったことなんです。そのときに瀬戸内海、名古屋で渇水がありまして、ホーチミン市のドリンキング・ウオーターを7万トン買いました。そんなことは、何年かに一回かも知れませんが、どちらかでまたそういう問題が起こることがある。すると、アジア全体で「ここに水タンクを持っているぞ」というのも真剣に検討すべき問題ではないかと思います。

 

5:日中韓のネットワーク

 

秋元 3000kmか4000km以上のところはパイプラインではなくてLNG船のほうがいい。天然ガスのお話がありましたが、原油の場合でもそうですが、船は安いんです。液体の船は安い。LNGは3000〜4000kmですが、その五分の一ぐらいです。

一方、日韓では、送電線を引いたらどうかという話すら出ない。九州電力と釜山を引いたらいいじゃないかという話すら出ない。私は一番手っ取り早いのは、日本と韓国の地震対策とかそういうことでパイプラインをつなぐとか、そういうことはあるかと思うんですけれども。

十市 日本とか中国、韓国がいわゆるネットワークをつくろうという話ですね。

秋元 パイプラインでですね。いま中央アジアのカスピ海油田のパイプラインとか、天然ガスでは、サハリンからパイプラインを引くとかですね。

 

 

 

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