そのあと、曽我のほうからはもう少しアジア、中国、韓国を含めて、沖縄の問題にみなさんご関心があるということもありますので、そのへんの問題についてお話をさせていただきます。
これからお話いただくおふたりの講師のお話の概要は次のとおりです
十市講師のセッション
1:石油の「戦略物資論」と「コモディティ論」
2:世界の石油貿易のフロー
3:世界の石油需給パターンの変化(1985-1997)
4:日本の中東への依存度
5:アジアの石油需要
6:中国の国内石油生産
7:中国の原油の輸出入の推移
8:世界のガスの取引
曽我講師のセッション
9:全体の概観
10:エネルギー・セキュリティの論点
11:非OPEC産油国とハーフィンダール指数
12:原油価格の設定方式と価格予測
13:アジアの石油純輸入見通し
14:ターム原油のプライシング、欧米向けとアジア向けの原油価格の差分
15:タンカーの問題
16:ノルウェーの原油生産と輸出
17:中東原油の東西向け価格差変動について
18:京都会議後の炭酸ガス対策(日韓の遅れ)
19:日韓石油産業の連携オプション
20:参考
21:沖縄の有効活用
質疑応答セッション(質疑応答はブレーンストーミング形式で行いました)
十市講師のセッション
1:石油の「戦略物資論」と「コモディティ論」
お配りしてあります資料の最初のほうにドバイ原油のスポット価格について書いてある図からご覧いただきたいと思います。石油は伝統的に戦略商品ということで、今世紀からさまざまな形で戦争と石油は非常に密接な関係がありました。また、湾岸危機のときにもそういうことがあったわけです。ただ、石油についての位置づけは相当変わっています。特にここ十数年の間、石油の持つ「戦略的な商品」という基本的な性格は変わっていないんですけれども、それと同時に「通常のコモディティ(商品)」としての性格が非常に強くなってきました。