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世界の海運調査研究機関について

高瀬鴻((株)日本海運研究所評議員、元日本郵船調査部長)

 

去る6月15日の第1回(B)研究委員会で、「現在、世界海運が直面している課題」について概略報告したが、その際「これらの問題解決に積極的に取り組んでいる研究機関又は調査機関は目下の処存在しないのではないか」との一応の見解を述べておいた。

しかしながら、産業組織としての海運業は、各業界の中でもっとも古い歴史と伝統を持っているだけに、他業界と比較すれば、かなり充実した研究機関、専門ジャーナリズムを擁しているのも事実である。

 

[I] 海運研究機関

そこで、先ずここでは取りあえず世界の海運研究機関について、ある程度存在感のある機関に絞って紹介することとしたい。

 

(1) 海事産業研究所

所在地:日本 東京

後援機関:運輸省、船主協会

設立年:1966年

人員:23名

発行資料:所報(月刊)、Jamri-Report

蔵書:24000冊

特徴:海運会社、造船会社、運輸省各出身及びプロパーの研究員から構成。かなり現在的な課題にも取り組んでいる。Aクラスの研究機関。

 

(2) The Institute for Shipping Research in Bergen

所在地:ノルウェー、ベルゲン

後援機関:ノルウェー船主協会

設立年:1958年

人員:250名

特徴:ノルウェーは先進国の中では、今も存在感のあるシーパワーを維持しているので、スタッフも充実しているが、アウトプットについては不明。Aクラスか?

 

 

 

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