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76:毅然たる対応が必要な日本

 

川村 では潮さんお願いいたします。

潮 まず本日15分ほど遅参いたしましたことを平松先生にお詫び申し上げたいと思います。じつは、本日締め切りの原稿を抱えておりまして、月刊『正論』でオウム真理教について語った原稿なんです。本日正午にオウム真理教が過去の過ちを認め、これを謝罪し、組織改革案を発表し、名称をオウムからアレフに突然変更したことで、編集部とちょっとやり取りをしておりましたので遅くなって申し訳ございませんでした。(爆笑)

平松先生のお話で印象的だったのは、中国の西沙から南沙、そして東シナ海へと至る海洋権益の拡大の経緯と、その恐るべき手口です。特に印象に残っておりますのは、それが文化大革命の混乱の中ですら整然と行なわれたことです。そして、一般には、外交部門と軍事部門が対立しているようにも言われておりますが、実は北京政府は国家としてそれを整然と組織的・計画的に実施しているのではないかというご指摘が非常に印象に残ったわけでございます。

オウムにせよ、中国にせよ、やはりわが国は毅然たる対応が必要ではないかと本日改めて思ったわけでございます。先生のお言葉の中にはやくざ云々というお話もございましたが、本日の産経新聞に平松先生が書かれていたことで言えば、北京政府がチベットになした略奪、暴行、強姦を含む一連の侵略行為は、やくざと喩えるにはやくざに失礼ではないかと思ったりもしているわけでございます。

 

77:海洋国家という観点からの整理

 

この3年間の研究会のことをちょっと申し上げますと、非常に勉強させていただいたと思っています。特に「海」がキーワードになってましたので、やはりわが国の安全保障を考えるにあたって、海洋国家という観点から整理する必要があるのではないかなという思いを新たにしたわけです。

さらに言うと、世界の近代は海から生まれたと言ってもいいのではないかと、実は最近、思い始めております。「日本=農耕民族」という言葉もありましたが、それを踏まえて言うと、日本には海の国と山の国と二つある。

ついでに余計なことを言いますと、人類はサルから進化したというのが通説ですが、じつはこれに反対するアクア説があります。つまりヒトは「水際」から進化したという考え方です。本当にサルから進化したのであれば、なぜヒトにだけ体毛がないのか。なぜこれだけ厚い皮下脂肪があるのだという疑問が残りますが、アクア説ならそれを説明できます。非常に実証的な学説でして、私は最近非常にそれに惹かれているわけです。

 

78:インターネットを使わない手はない

 

余計な話はともかく、この研究会の今後ということについて一言申し上げますと、「ネットワーク型のシンクタンクに発展していく」ということが先ほどお話の中に出ましたが、であるとすればせっかくデジタルでつながったインターネットを使わない手はないだろうと思っています。

 

 

 

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