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(2) 試験場所・試験装置設置機器:IHI東2テクニカルセンター生技試作工場(新潟鉄工社製汎用縦フライス盤)

なお、全体装置については図5-2-1「全体装置」ならびに写真5-2-1、2「装置全体写真」および「刺し込み状態写真」を参照のこと。

(3) 試験条件

試験実施にあたっての条件は次のとおりである。

1) 模擬鯨肉

300mm角の模擬鯨肉を4つのφ120mmの開口部を持つ厚さ12mmのベース板と押さえ板によって挟み込み、M10のスタッドボルトで締め込んだ。締め込み量は、本研究会の西脇氏の評価により、実際の鯨肉とほぼ同じ弾力となるように、全体の厚さを一定にして調整した。

2) ポリウレタン2液の種類と量

あらかじめ、ビーカ内反応による予備試験で2液の種類と量を機械的攪拌により選定した。

実際の衝突混合の効率や発泡体積、発泡倍率、発泡硬化時間を考慮して、N社のアドバイスをもとに適時、2液の種類と量を組合わせて、パラメータとして試験を行なった。

粘度に影響する温度条件として、テスト場所の気温に合わせて10℃程度とした。硬化時間は5秒以下を条件とした。

3) 押し出し圧力(供給ボンベ容量)

ボンベ容積の違いによる圧力損失差(押し出し圧力の高低)の違いによる模擬鯨肉内のポリウレタンの広がりを調査する予備実験を行ない、この段階でボンベ容積20mlを選択し、本試験で使用した。2液のバルブ開放前にはピストンへ4MPaの圧力を与えた。

4) 模擬鯨肉への刺し込み深さ・開口部底板

刺し込み深さは下記の2種を行ない、アンカー材の広がり方およびアンカー引張り力を調べることにした。

銛の筋膜層への刺し込みにより模擬鯨肉が変形し、注入口の位置での所定の刺し込み深さが設定できない問題が生じた。変形量を抑えるため、ベース板の開口部に発泡ポリウレタンで底板を作成し、開口部の空間の弾性変形を抑えた試験も行なった。

(4) 引抜き試験手順

1) 銛先端ユニットを組み立てておく。

2) 引張り計測装置を組み立てておく。

 

 

 

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