これは、由布院温泉旅館組合を主軸に由布院温泉観光協会と合同で常勤職員体制の事務所を開設したものである。これによって、町内の各種イベントや研修会等の推進体制がより堅固なものとなった。現在、観光協会と旅館組合の合同で、物産開発、ホスピタリティー向上、建築デザイン、情報発信など11の専門部会が設けられ、活動をしている。
1991年には、民間からの寄付金4,700万円をベースとした基本財産1億円で「人材育成ゆふいん財団」が設立された。財団の目的は、人材育成に関する調査・研究、住民の自主的学習・実践活動援助など、人づくりによって活力あるまちづくりに寄与しようというものである。理事は民間からの代表8人で構成されている。
1990年代〜:新たな問題発生期
山積する諸課題
湯布院の名は全国的に知られ、年間350万人を超える観光客が訪れるようになった。しかし、1日平均1万人という町の容量を超えた観光客数により、様々な問題が生じてきており、住民、行政によって対処の取り組みが続けられている。
1] 規制の及ばない小規模な開発により、既存のまち並みから逸脱した飲食店、土産物店などが増加している。
2] 大型バスによる団体の立ち寄りツアーが増加してきており、観光客のマナーの低下もあって、住民との軋轢が生じている。
3] 道路や駐車場などの交通インフラの絶対数がたりないため、休日等の交通渋滞が激化している。
4] 温泉の排水により、河川の水質が悪化している。