そして、1980年代後半になると、リピーターが増え、現地観光については好みで選べるオプショナルで対応するのが一般的になった*2-7。
第3節 旅行者に対するオプショナルツアーの告知方法
オプショナルツアーの存在がいかにして旅行者に知らされるかを表1に示した主要4社の1999年度上期大阪発ヨーロッパ方面海外主催旅行のパンフレットと各社のインターネットにおけるホームページとを検証してみた。
パンフレットは各社の当該方面における最も充実したものと思われ、パンフレットではいずれもオプショナルツアーのコースの記載がなされている。また、旅行業者によって差はあるが、オプショナルツアーに関する条件等の情報も記載されている。
ホームページでは、いずれの旅行業者もトップのページにオプショナルツアーを示す項目はなかったので、さらに、海外旅行のページに進んだ。ここでも、オプショナルツアーを示す項目はないので、主催旅行の具体的なコースを示すページに進んだ。ここで示された日程表を検証してみたが、オプショナルツアーを紹介する情報はなく、わずかに1社でオプショナルツアーについてはパンフレットを参照にする旨の記述があるにとどまった。
なお、オプショナルツアーではないが、海外発の小旅行を掲載するぺージヘのリンクがあるホームページは2社であった。
最後に、媒体広告における告知を検証してみる。
新聞においては、広告された主催旅行の日程表中に、「O・P(オプショナルツアーの意)」やオプショナルツアーのツアータイトルを記載したものはあったが*2-8、旅行代金等それ以上の情報を示したものはなかった。
また、旅行情報誌の広告においても同様に旅行代金等それ以上の情報を示したものはなかった*2-9。
以上のことから、オプショナルツアーの情報は、不特定多数を対象とする発信段階では、最小限に限られ、広告で誘引された者がより詳細な情報を求めた場合*2-10や主たる主催旅行の契約が成立した旅行者に対して提供される情報の中で示しているといえる。
第3 オプショナルツアーの旅行契約
第1節 オプショナルツアー利用の効果
オプショナルツアーは、海外旅行者の37.8%が参加し、特にパッケージツアーでは半数以上が参加している。
*2-7 トラベルジャーナルマーケティング室 前掲書 93頁
*2-8 朝日新聞大阪本社版の1999年8月8日から15日までの朝夕刊について、検証してみた。
*2-9 『ABROAD WEST』1999年9月号第60号リクルート 361〜444頁のパッケージツアーヨーロッパのページを検証。
*2-10 広告の記載にしたがい資料を請求した場合のパンフレットに記載されているオプショナルツアーの情報は表1で検証したパンフレットの情報にほぼ準じている。