第2節 オプショナルツアーの変遷
1965年に「ジャルパック」のホールセールが開始された頃のパッケージツアーは、ほとんどがフルペンションと呼ばれる全食事・全観光付きで、オプショナルツアーというものはなかった*2-4。
1970年代になると海外旅行ブームが起き、パッケージツアーの内容もバラエティーになってくる。自由行動日を設け、そこにオプショナルツアーを設定して、参加者の細かいニーズを吸収した*2-5。1970年10月に日本航空はグアム線を開設するが、それを利用したジャルパックの新聞広告には、「ゴルフ、トローリング、闘鶏見物、ココス観光などの手配も万全です」と書かれ、これらは別料金である旨の記載*2-6がある。これ以前でも、現地において旅行者の要望のもとに手配は行われていたとは考えられるが、出発前からオプショナルツアーへの期待を旅行者に抱かせるような方策を旅行業者が取りだしたのは、この時期ぐらいからである、と考えてよいだろう。