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目的地別では、参加率の高位はオセアニア、グアム・サイパン、ハワイなどのビーチ型で50%を超え、低位は、中国の20.5%、東アジアの23.1%の順である。アメリカ本土や東南アジア、ヨーロッパ・ロシアなどは20%台後半から30%台である*3-1。参加率の高位の目的地への旅行は自由時間が多く、海が目的の個人では手配の難しい船や道具を利用するオプショナルツアー*3-2が多いためとみられる。反対に、低位の目的地への旅行は、比較的旅行日数が短いためや、あるいは、全観光が組み込まれている旅行が多いためであろう。

海外主催旅行と同内容の旅行を自ら航空券とホテル等を組み合わせて手配する場合との一例を表2を用いて比べてみる。

個人旅行向けの正規割引運賃はゾーンペックス運賃(日本航空ではJAL悟空)であるが、一般の格安航空券は、ゾーンペックス運賃の中の早期購入割引運賃(表2では前売り悟空21)に近いとされている。航空運賃(前売り悟空21)+宿泊料金(ツインの料金÷2×宿泊数*3-3)の合計額は、ヨーロッパ(パリ)では、若干主催旅行の方が高い例が多いが、ビーチリゾート(グアム)では、主催旅行の方が安い例が多い。また、ヨーロッパにおいても、安価な主催旅行に相応させ組み合わせた個人手配旅行は主催旅行の方が安くなる。主催旅行では、追加料金を支払わなければホテルや航空会社の指定はできないなど、一概には比較できないが、概して同日程であれば主催旅行の方が旅行者にとってメリットは大きいといえよう。

では、オプショナルツアーの場合はどうであろうか。表3において検証してみた。

ここでは、現地で実施されている同内容の旅行と比べると、オプショナルツアーはそれよりも同じか若干高いことが分かる。さらに、公共交通機関があるベルサイユなどは、各自で目的地に向かった場合は格段に安くなる。当然、オプショナルツアーに参加した場合、各自で行動するより有利な面が多いが、旅行代金においては、日本からの主催旅行と個人手配旅行との差に比べてみれば、オプショナルツアーの有利性は小さくなる。

 

第2節 オプショナルツアーの主催者

1. 現状とパンフレットでの表示

オプショナルツアーの実施の状況は、表1でみる限り日本からの主催旅行業者が主催することはなく、現地法人において実施されている。日本からの主催旅行業者が全く主催しないとはいえないが、現地法人の名において実施される場合が多いのは確かだろう。現地法人において実施されている場合、その現地法人の「主催」としているか、「運行」としているかは、パンフレットによって異なるが、いずれにおいても日本からの主催旅行業者が実施するのではないことは旅行者にはわかるようになっている。

 

*3-1 財団法人日本交通公社編『JTB REPORT '99日本人海外旅行のすべて』1999年JTB海外旅行企画部 52頁

*3-2 サンセットクルーズ、サブマリンツアー、スキューバーダイビング、トローリング、ゴルフ等がこれらの地域のオプショナルツアーとしてみられる。

*3-3 パリ8日間の場合6泊になる。

 

 

 

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