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○中村

確かに大塚国際美術館というのは非常に見ごたえがあるし、吸引力はあると思うんです。だから、それらをセットにした、例えば文化なら文化で一泊二日で周遊できるようなものがあればいいんですね、ドイツ館とか、徳島城博物館とか。ただ、それだけ見ごたえのあるイベントとか展示が常時あればということなんですけれども、非常に難しい問題もありますね。

○参加者(徳島県観光協会)

観光資源というのは、過去にもありますし、これから新しくつくり出す観光資源もあると思います。それから、具体的に外国のお客さんを迎えるには、例えばホテルの受け入れ体制をどうするかとかいろんな手法はあると思いますが、一番大切なものは、私個人の考えなんですけれども、受け入れる側の地域の人々がどういうふうに自分の町を愛しているかということだと思うんです。地域の人が自分が住んでいるところを愛してないところには、命がないというか、ぬくもりがありませんので、そういう意味では、やはりリピーターの確保にはなかなかつながらない。できるだけそういうふうなマンパワーを育てるようなことをやっていく必要があるのかなと思います。それが外国のお客さんを迎えることにもつながっていくのではないかなというふうに思います。

○中村

「遠交近攻策」という戦略が昔、中国でいわれておりました。遠くと交わり、近くを攻めるというんですけれども、それをもうちょっと意味をかえて、遠くとは交わり、近くは行かないかんということで、「遠交近行策」ということですね。近くは、まず行ってなかったら知ることもできないし、愛することもできないし、自信も持てないし、PRもできない。案外、地元におったら、地元のことを知ろうとしない、行こうともしない、これは大きな問題だと思います。

料理についてですが、徳島の料理は、先ほどエリザベス先生もおっしゃられたように、梅干しとかいろいろあるんですけれども、どうも「すだち」にしても、「わかめ」にしても、「干えび」にしても、脇役としてはキラリと光るものがあるんですけれども、主役が少ないんです。鳴門の「鯛」があるかなという感じはするんですけれども、ここらの料理について、郷土料理をどうやって生かすか。かつては例えば「アジのたたき」とかPRされたこともあるのですけれども、それほどでもなかったし、お隣の高知の「カツオのたたき」に匹敵するようなものがちょっとみつからないという感じです。

○参加者

旅館のほうでもいろいろ考えておったんです。「わかめうどん」とかなんとかいって、そういうものもいろいろ考えたりしていたんですが、「芋」とか「わかめ」とか、こっちで料理して食べていただくとなったら、どうしても脇役なもので難しんです。私の知っている料理屋さんで、「ふぐでひれ酒」ってありますね、「鯛のひれ酒」をこしらえたところがあります。これは料理ではないんですけれども、料理屋さんではいろいろ工夫しておるようです。ざっくばらんになりますけれども、強いていうと、徳島では全体では新鮮な魚ということじゃないでしょうか。

○中村

やはりリピーターを増やすとなると、料理というのが大きな要素になってくるという感じはするんです。やはりもう一度味わいたいと、単に観光で見るだけだったら、2回目は価値は逓減するんだけれども、料理であれば逓減しないような感じもするんです。

 

 

 

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