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さらに、徳島自動車道が来春には川之江東インターまで延伸するということになると、高知、愛媛から人を呼び得る、また出ていく、交流の輪が一段と広がっていくのではなかろうか。来年の3月18日から9月17日にかけて、総人出500万人といわれておりますジャパンフローラ2000がお隣の淡路島で開かれる。その1年後の2001年にはユニバーサルスタジオジャパンが大阪にできる。これはまたディズニーランドに匹敵するに近いような集客力を持っている。そういう状況でございます。

一方、国際観光からいうと、関空から近いがゆえにアクセスの不便さもある。というのは、今度高速船等の運休等もささやかれている。ちなみに高松は関空へ空路で2便、松山は4便、高知は2便というふうに持っているけれども、徳島は空路のアクセスを持っていない。こういう近さのゆえに弱さも持っているということでございます。

それと、徳島の場合、自然を売り物にするのか、造形物を売り物にするのか。例えば造形物であれば、去年の3月ですか、大塚国際美術館ができました。料金は3,150円で若干高いという声も当時言われましたけれども、今はほとんど言う人がいないというほどすごいということです。広島にいる私の友人なんかもリピーターとして3回ほど見に来たということで、むしろ遠方の客が見にこられている。

観光に関して地域連携をどう推進していくか。徳島県内の連携、四国4県の連携、近畿との連携、さらに今日の趣旨からでございましたら、近畿の連携ができるのなら、今度は日本と韓国、日本と中国というお隣の諸国との連携も可能なのではないか。ヨーロッパから来る場合、日本だけでなくして、韓国と日本を一緒にめぐる、そういった国際間の周遊ルートも重要ではないか。その中に徳島をどう織り込んでいくかということも検討課題ではなかろうかと思います。

そういった幾つかの論点で、皆さん方に意見をお願いしたいと思います。

○参加者(徳島プリンスホテル)

国際観光に関しましては、プリンスホテルとしましてはインターネットを使ってやっております。各プリンスホテルを一つにまとめまして情報発信をしています。

それで、各ホテルで今行っているのは、英文のパンフレットのほかに、ファクトシートというホテルの中をきめ細かく説明をしたものをつくって、それを通常のセールスに使ってまして、各外資系の企業にお持ちして年間契約をとってくるというような形で進めております。

○中村

特に九州とか中国地域を見て感じるのは、アジアの客を展望して、日本語・英語に加えて、ハングル語と中国語の併記というのが非常に多いんです。だから、英語だけではちょっと弱いのかなと思うんです。日本に入ってくるのは55%までアジアの人という現状があります。2割がアメリカ、2割がヨーロッパ、あとの5%がアフリカ、オセアニア、南米ということですから、一番多いアジアの受け入れとしては、中国語とかハングル語も必要という感じはいたしております。

○参加者(剣山ホテル)

徳島は収容力がよその県庁所在地に比べたら少ないと思うんです。やはりこれは常日頃の経営上の問題であって、1万人ぐらいの規模の全国大会を誘致した時に、常にそれぐらいの部屋を確保するというのは、普段がないもので経営が成り立たない。

固定した観光資源をつくっていただいて、年間を通して来ていただけるような観光施設ができれば、ホテル、旅館というものの収容力は自然に増えていくと思うんです。

 

 

 

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