日本財団 図書館


けれども、決して儲かるわけではなくて、みんなそれがその後の維持管理費に回っているわけです。

観光地は儲けることから始めると人は来ないと言いますけれども、やはり全然儲けなしでやれる事業ではもちろんありません。相矛盾するところはありますけれども、一方ではやはり稼ぐということも基本にないと、いい観光地はできていかないというふうには思います。

○参加者(勝浦町)

うちのビッグ雛祭りというのは体育館を借り切って2週間やっているのです。ああいう形態だから、短期間だからたくさんの人が珍しがって来てくれるのか。だけどすごく労力が大変なんです。だから、できれば終年の施設ようなものにもっていったらいいんじゃないかという議論があるんです。

○縄手

私も今年の3月初めに見ましたが、両方だと思うんです。両方というのは、あれだけの量の雛人形の飾りも大変すごいですね。それと、あれだけを飾りつけるそういう住民の動き、それもやはり見学する価値の中に十分入ると思うのです。もしあれが一年間どこかに展示してあれば、見に行く人は激減すると思います。それはやはり感動を生まないですね。ただ飾ってあるだけだから。でもそれを毎回毎回苦労はわかっていても準備するところに、我々にすごく感動を与えてくれると思うんです。

だからもし次の展開を考えようとすれば、またそのお雛さんじゃない、昔あった、何かちょっとしたお祭りだとか、ハレのもの、何かそういうところの歳時で考えた方がよいのではないかと思います。そうすると、おじいちゃん、おばあちゃんも参加しやすいですし、子や孫へ伝えていくものもあると思うんですけども、そういうものを今度はまた違う角度から興していくというのも、手じゃないかなと思うんです。

それでは、全体会議場の方で相対的なまとめ報告をしなきゃいけないんですけれども、とにかくお互い頑張るということしか、もう基本にはないと思うんですね。頑張るか頑張らないか、その差がこれからの時代、もっともっと出てくると思うのです。

観光というのは私はやっていて非常に楽しい仕事だと思っています。まちづくりというものは楽しいと思っています。極論すれば、町の住民は住みかわってもいいんじゃないかと思っています。入ってきたいという人をどんどん受け入れて、出ていく若者のほうにそうしっぽを振らずに、どんどん出ていってもらったらいいと思うんですね。かわいい子には旅を…といいますが、一旦外に出て、自分の所を見直すことも大事なことだと思います。そのかわり、住みたい人がどんどん住んでくれるような町、帰ってきたいときに受け入れられる体制をつくることもしなければいけないと思います。出ていく子供たちもいろいろな事情があると思いますけれども、私の最終的な仕事の考え方というのは、やはり子供たちにふるさとをつくってあげたい、心にふるさとを残してあげたいという気持ちでいっぱいです。そんなことで今、足助の観光の仕事を、まちづくりに関わる仕事を私は、やっているつもりです。

あまりまとまりませんが、これを、今日のまとめにさせていただきたいと思います。どうも本当に長時間ありがとうございました。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION