これが福祉センター百年草という建物です。お年寄りたちの介護も行われています。
これがZiZi工房です。おじいさんたちが一生懸命ハムをつくっております。田舎というのは、山村というのはとかく加工すると漬物ばかりになってしまうわけですね。それではあちこちどこでもある物と同じになるから、野菜の漬物でない肉の漬物をやっちゃどうだということが、このハム工房の最初です。
ちなみに今、この百年草の中で売っているハムは、一番多い時で1億5,000万円ぐらいの売り上げがありまして、ここ2年ぐらいはやはり不況か、1億2,O00万円ぐらいに下がってきております。それにしてもこれだけのスペースで1億円以上の売り上げがあるというのはすごいものだなと思っております。
これがバーバラはうすというパン屋さんのほうです。これもこれだけの小さなスペースで売っているだけなんですけれども、パンで年商が大体7,000万円ぐらいございます。
それから最後になりますけれども、私も15年、足助の観光協会というところで仕事をやっているのですが、いい所になるかならないかは、その町に人材があるかどうかなんですね。要は意識を持ってそういうものに参加したり、活動したり、そういう人たちの集積の度合によってまちづくりというのは決まってくるんじゃないかというふうに思うところがあります。
平成5年に、AT21クラブということで、Aは足助のA、Tは観光でいうツーリズム、ツアーのTです。21世紀の観光を考える仲間たちということで、そういうものをつくりました。何をやるかというのは、一つはただもう理屈をこねていてもあかんから、いきなり観光客を呼ぶ話ではなくて、もっと自分たちがこの町に住んで何が楽しめるか、何を子供たちに伝えていけるか、自分たちが楽しみながらやれるイベントを考えていこうということで考えたのです。
まず最初は、日本というのは月々の歳時記があります。そういう行事が今ほとんど行われなくなりました。そういうことから一つずつ何かできるものがないだろうかということで、これは先ほどの足助城で月見の宴ということで、月見の準備をしているところです。この他には八幡宮七草粥だとか中馬のおひなさんという催事も行っています。
以上でスライドを終わります。説明をしながら大体この足助のまちづくり、町の現況といいますか、過程もおわかりいただけたのではないかと思います。
○参加者(泉佐野市役所)
今、観光の現状というのはどうしてもイベントとかにしても行政主体でやっている部分があるんです。できれば民主導的な運動というものをつくり上げていかなければならないと、その上で一番難しいと考えているのは、民間活力というものをいかに引っ張り出すかということです。その辺、どういうふうな取り組みをされているのかというのをお聞かせいただきたいと思います。
○縄手
これは私の全く個人的な見解なんですけれども、官であれ民であれ、構わないんじゃないかと思うんです。要はやりたい人がやる話であって、つまり観光地づくりとか、まちづくりという基本というのは、やはり住んでいる人たちがどういうふうに関わってくるかなんです。意識の問題がかなりあると思うのです。
最初から観光客を呼ぼうと思ってつくった施設というのは、逆説ではありますが、余りおもしろくないんですね。