○安島
ここで私に一つアイデアがあるのです。それは何かといいますと、金沢市と石川県の知名度を上げるとか、あるいはそれぞれのいろいろな団体が力を合わせて一丸となって何か大きな大会、会議を開いたらどうかと思うのです。
実はこれは「サミット(先進国首脳会議)」です。来年の沖縄県での開催が決まりまして、宮崎県と福岡県と共同開催です。地方開催への道が開かれたわけですが、この次のサミットがいつ日本に来るかということになりますと、9年後とか10年後とかいう時期になってきます。今は金沢には施設が何もないのですけれども、国際会議の実績はありますし、今から施設づくりをして体制を整えていくと、その時までに約10年間の準備期間があるわけです。そうしますとちょうど新しい会場でコンベンションが開けるのではないでしょうか。金沢がこれから準備をして、あるいは北陸のほかの県と一緒にこの「サミット」の誘致をするというような方向性が出れば、何かもう少し目標が決まり、進むことが多いのではないのかというふうに思っております。
○参加者(金沢市役所)
ただやはりどれだけの会場を誘致できるかと、その数によると思います。もし建つとすれば普段使わない時のことを、行政としてはやはり非常に心配します。
○安島
確かにふだん大きい会議をやらない時に、それをうまく使いこなせるかということですね。それが一番難しいのではと思うのですが、どうでしょうか。金沢コンベンションビューローのほうでは会場さえあれば埋める自信がありますか。
○参加者(金沢コンベンションビューロー)
大きなものはちょっと無理ですけれども5,000人前後は常時開催できるような環境に近づいています。いろいろ文化に触れることができるという他都市ではないような学会も開けますので、金沢ならではの学会になることも期待しています。
○安島
コンベンションセンターをつくるといっても余り大規模なものを考えるよりも、何かシンボル的な意味での質の高いものと、もう一つは分科会会場の不足をカバーできるような、そういうものが必要なのではと思います。2,000人規模のものを作っても、常時使っていくのは難しいという感じがします。
○参加者(三重県庁)
日本のようなこんな狭いところで47都道府県があって、それぞれが何かそれらしい施設を持っているという現状は、設備的には多分過剰投資になっていると思います。極端なことをいえば東京、大阪にあればいいやみたいなところが本当ではないかなという気がします。それを言ってしまうと本当は県庁の人間としてはあまりよくないのかもしれないのですけれども、本音としては何となくそういうところもあります。