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それから金沢市以外のコンベンション開催についての方法ですが、石川県には温泉都市が幾つかありますが、そういうところでも可能だと思います。石川県南部の加賀温泉の加賀市では、宿泊をするコンベンションの場合には補助金を出しますという制度もありまして、そういう意味では金沢に次いで非常にコンベンション都市としての政策に力を入れていると思います。

○参加者(金沢コンベンションビューロー)

一昨年ですが、辰口町の北陸先端技術大学、大学院のほうで国際会議が開催されまして、ちょうど小松空港から近いということと、大学の協力を全面的にバックアップを受けたということで、500人規模の学会が開催されていました。宿泊は金沢市の国際ホテルまで使いまして、シャトルバスを使いながら大学まで運行して学会を成功させた例があります。

○安島

能登半島とか金沢市以外で開くコンベンションはそんなに大きくはないのですけれども、例えばお祭とか地域文化というようなものをテーマにしたコンベンション、そういうようなものは可能性があるのではないかと私は思うのです。

○(財)アジア太平洋観光交流センター山下理事長

大変ご熱心なご議論で、場外から発言して申し訳ございません。

本日のワークショップを主催しております私どもの財団は、実は世界観光機関(WTO)という観光に関する国際機関のアジア太平洋事務所と同一で、世界観光機関(WTO)のアジア太平洋の地域事務所でもあり、地域のために尽くす財団という両方の性格を持っております。過去の業務で、一番メインでやってきたのは国際会議の誘致です。

その経験から申しますと、会議を開く時のまず一番大前提は施設があるかどうかです。例えば二、三百人の会議がやれて泊まれてという施設がまずあるかどうか。その施設も分科会になりますと、会場がなくてはやりようがない。分科会会場が泊まっているところから遠いと、その往復だけで参ってしまう。

その次にはお金です。もともと日本は高いです。そこのところの配慮をしないで例えば一泊二食3万円、4万円と、そんなことを言ったら誰も来てくれません。そういうサービス面とか価格面の話があって、それでその上にアクセスの話があります。

施設から宿泊からアクセスから、その辺のところを一体だれが中心になって考えていただいているのか。いかによい施設がそれぞれあったとしても、本当に国際会議を呼ぶ気なら、その間のソフトの連携をどこか中心になっていただくところが、そして連携してお互いができる範囲のことをやるということがないと、二度と国際会議は開けないという感じを持っております。

○安島

考えてみると思い当たる節が随分あるのではないかと思います。私も1週間ほど前に香港の学会に行きましたら、香港の空港でホテルのチェックインができて、すぐにこのバスに乗りなさいという案内をしてくれました。非常にそういうところが行き届いていました。

○参加者(金沢市内ホテル)

そういうようにちょっとした発想の転換というか、ちょっと手を伸ばせばできるようなこと、例えば今のお話でもコンベンションがあれば、関係者全部がお金を出し合ってリムジンで各ホテルを回ればよいのではないかというようなお話につながるのではないかと思います。

本当は環日本海とか北陸3県ということで、もう少しその辺の旗振りをうまくすれば北陸ももう少し浮上するのではという気がします。

 

 

 

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