それから9番目のホスピタリティーがあるということですが、市民のホスピタリティーの水準は私は高いと思っております。この辺は主観的な問題なので、なかなか評価が難しいところであります。
それから最後の10番目は都市機能が高いという条件では、金沢は北陸の都市の中では政治、経済、文化というような面での拠点都市になっているということです。
ざっとそれぞれの側面につきまして金沢のプロフィールを描いてみたわけですが、国際コンベンションゾーンになるためには、克服すべき課題になっているのは先ほど申し上げましたが、コンベンションセンターというものがないということなのです。これは他都市との誘致競争上非常に問題になっていまして、例えばこれまでにも幾つかの大きな学会を誘致してみたが、分科会会場が分散してしまった、違う分科会に出ようと思って移動中に渋滞にあってしまってそれが聞けなかったとか、大きなトラブルが幾つか発生をしております。そういうことでほかのところに開催地をとられてしまったというような例が幾つか出てきております。
その他の課題としては、これも先ほど申し上げましたが、医学とか伝統工芸とか、金沢に主催者になれるような組織があるものについてはそれを中心にたくさんのコンベンションが開催されておりますけれども、もっと幅広くこちらにそういう根拠がないのだけれども都市の魅力だとか地域の魅力によって引きつけるような、そういう形のコンベンションが誘致できないだろうかということがあげられます。
○参加者(大学関係者)
政府のほうは積極的に国際化を推進していきたいという動きを掲げて政策などをつくっているのですけれども、実際に受け入れる側のホテルとか運輸機関とか、そういった地元の人々というのは果たして本当に受け入れたいと思っているのかどうか、というところが最近私は大変疑問に思っています。
○参加者(三重県庁)
受け入れ側の本音としては国内のお客さんが来るのならそのほうが楽でいいと思っているのかもしれません。しかしそれでは限りがあるとなってくると、やはり国際観光にも目を向けざるを得ない。澤の屋さんが外国人を受け入れるようになった経緯も同じようなことなのかもしれないのですけれども、そういう時代になってくると思います。
○参加者(金沢コンベンションビューロー)
実務を担当しておりまして、今日のテーマの仕事をこなしているポストですけれども、いろいろ県、市のご助力をいただきまして、国際会議の場合一人当たり県と市で9,000円までの高額の、日本でもトップクラスの助成制度があります。私どもコンベンションビューローでも地元にキーパーソンがいなくても学会を開催したいという要望が今2件ありまして、そういう場合は、金沢の小さい土地、比較的こじんまりした都市と補助金が魅力だということです。
○参加者(石川県庁)
本県にはコンベンションセンターがないと先ほど話題にも出ておりますけれども、コンベンション自体は以前からずっと開かれておりますし、私個人の意見としてはコンベンションセンターという名前のものがないだけだと思います。確かにたくさんの分科会を必要とする場合には数はやはり足りないので、周辺の施設も利用しながらやっていくということにもなるのでしょうけれども、そういった場合はその都度それに応じた対応をしていく必要があると思います。