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○参加者(石川観光連盟)

本当に石川の観光PRはやりにくいのです。金沢のほうがどうしても知名度が高いし、石川県は縦に長いですから、売り込む資源が違うのです。能登、金沢、白山麓、加賀、こういうふうに4ブロックに分けて一応PRするのですけれども、確かにやりづらいです。金沢は首都圏のお客さんが多いということでしたが、イコール加賀は近畿のお客様が多いのです。そうやってターゲットが違うから、それぞれの地域で、それぞれの石川のそれぞれのその地域にある素材を売り込めばいいのかなと思いますけれども、行政なり、こういう県のレベルの団体が仕組むにしては、正直言ってやりづらい点はたくさんございます。

やはり何といっても共通するのは伝統工芸、これがやはり一つの共通のキーワードかなと、個人的には考えております。

○参加者(旅行会社勤務)

旅行会社に勤務しておりまして、外国人旅行の取り扱いが過去に何回かあります。この夏、アメリカ人ばかりの中学生30人の旅行を引き受けました。その際に、北陸を中心と、あとは相手の要望に従い、京都、広島のほうの行程表をつくる時に、金閣寺等初めとして神社・お寺・庭園等入れましたら、1カ所でいいという要望が向こう側からありました。最終的にいろいろ行程を煮詰めましたら、インドアプールの娯楽施設ですとか、地元の少年団とのサッカー試合の交流会ですとか、プリクラをみんなで一緒に撮ったりですとか、そういうことが実は今、一番人気でした。

○高崎

私が先程申し上げました日本の生活に触れるということは、まさにそういうことだと思うのです。今のプリクラの話も発想をちょっと変えると、日本で流行っているものというのは結構みんな興味があって、是非、本場で体験してみたいと思っているということだと思います。

○参加者(大学関係者)

今日のワークショップでも、外国人と日本人というのはやはりそれぞれ違うと、魅力に対するものの見方が違うのではないかというお話が出ております。それを一緒に考えるということは非常に難しいように思います。先ほどの澤さんなどは東京だからあれだけの外国人が泊まってくれるのではないかと思いますが、同じことを金沢でやったからといって、外国人がそんなに一年中ぶっ通しでここに泊まってくれるということはあり得ないのではないかと、私は思います。

○高崎

ターゲット発想が重要だというのは、まさに今、おっしゃったような部分に関してです。東京と金沢を同じレベルで比べたらだめです。大阪と金沢も違いますし、日本人と外国人ということでも違いますから、自分のところはどうするのかという事をはっきり持っておくことが一番大切です。私がお客様を増やしたいのだという行政の方のシンポジウムなどに行かせて頂いた時に必ずお聞きするのは、基調報告の川上先生もおっしゃっていましたけれども、「本当にいいのでしょうか」ということです。

 

 

 

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