M. 外国人観光客を受け入れるために必要なこと
時間がもう残っていないのですけれども、最後にリストアップしたいことがあります。これからどんなニーズがあるか、それでそれぞれの分科会で、もっともっとこういう話が続くと思います。
まず、国際語として英語の情報が必要です。幸いに金沢はもう大分進んでいると思います。私はまだ見ていないですけれども、随分前に英文のガイドブックができたと聞いています。しかしガイドブックだけではなくて、街ではあちこち、それからホテル内、店内とか、そういうところにも英語表示が少しあればよろしいでしょう。
金沢ではどういう姉妹都市関係があるか、よくわからないですけれども、例えば姉妹都市の方々と連絡をして、それでどういう旅をしたいか、どういうニーズがあるかということを調べることから始まればいいのではないかと思います。海外から来る観光客を考えてみると、もう少しターゲットを絞ればよろしいのではないでしょうか。自分たちの身近な関係から始まればいいですね。
それから、例えばコンベンションから個人の旅まで、あまり幅広くするとうまくいかないかもしれません。もう少しターゲートを絞って決めたらいいのではないかと思います。
その上に、特に金沢の場合は魅力的なところ、独特なところがいっぱいありますので、そういうことに興味がある方のためにターゲットを絞って、普通のツアーではない、勉強会みたいなツアーや何かを学ぶツアーのような特別なプログラムを企画したらいいですね。そうすると、美しい日本に出会え、体験ができ、思い出ができ、発見ができるツアーにもなるのではないかと思います。
先ほど申し上げたように、ウェブサイト、これも英語の情報と関係がありますけれども、やはりウェブサイトがこれからはとても大事になります。だけど、ウェブサイトは一度つくったらずっと面倒見ないと意味がありません。それはすごく大事なポイントです。そうすると、一度ウェブサイトをつくったら、私のような人か、異文化の間に立っている人に頼んでいろいろなアドバイスを受けたらどうでしょうか。目指すところはお客さんが満足するホスピタリティーです。その場合は英語のチェックだけではなくて、内容までアドバイスを受けたらよろしいと思います。
それでもう一つは、最後になりますけれども、ほかのところは何をしているかを知ることです。皆さんご存じのハワイといっても、ハワイはワイキキだけではありません。“The real Hawaii”、本当のハワイもあるのです。そういうところはどういうふうに活躍しているか。
それから、外国人から見た難点は、やはり日本は物価が高いということです。それをどういうふうに乗り越えたらいいか、特別なパッケージとか何かしないと、特に今また円高になりましたので、また問題になります。
それから、外国人には団体行動はあまり向いていません。もっと個人的なツアーで、十分に自由な時間があればよろしいのです。
最後になりますけれども、今までと違うたくさんの外国の観光客が来てくださったら、どういうふうに迎えたらいいかという研修や教育が必要です。勉強会とか、ボランティアガイド会とか、そういうところで時々シンポジウムか、コンファレンスか、気楽な形でやればいいのではないかと思います。
まだまだいろいろな話がありますけれども、私が申し上げたことは参考になるかどうか、ちょっと心配しております。このあと3つの分科会に別れて、またいろいろな詳しい話が続くと思います。もし質問やコメントがありましたら、どうぞ気楽に聞いていただきたいと思います。
ご清聴ありがとうございました。