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(3) 登録区分に基づく属性分類

ボランティアの「登録区分」という視点から考えた場合、ボランティアの属性は「事前登録型ボランティア」及び「駆け付け型ボランティア」の二つに分類することができる。

「事前登録型ボランティア」とは、平素から災害救援に係るボランティア活動への参加を希望しある組織に登録を済ませ、災害発生時にあっては当該組織からの呼びかけ等に応じ活動に参加するボランティアである。

なお、「事前登録型ボランティア」は、当該組織が意図するところにより、災害救援活動に必要な技術、技能等に応じた資格・要件の有無等によって登録の制限が行われ、かつ、登録を受け入れられた場合にあっても、所要の研修・訓練等への参加義務が課せられるケースが多く見られる。

「駆け付け型ボランティア」とは、災害発生後に現地に駆けつけ、活動に参加するボランティアである。

(4) 組織形態に基づく属性分類

ボランティアの「組織形態」という視点から考えた場合、ボランティアの属性は「個人ボランティア」及び「団体ボランティア」の二つに分類することができる。

「個人ボランティア」とは、個人として活動を行うボランティアであり、「団体ボランティア」とは団体として活動を行うボランティアである。

さらに大きな枠組みで考えた場合、「個人ボランティア」及び「団体ボランティア」の集合体が、さらに大きな「組織型ボランティア」として統合されるケースがある。

「組織型ボランティア」とは、被災エリア全体もしくはその一部のエリアにおいて、「個人ボランティア」や「団体ボランティア」が一体化を図り、一つの大きな組織のもとに活動を行うボランティアである。

一方、このような組織的な一体化が行われなかった場合、被災エリア全体もしくはその一部のエリアにおいて、「個人ボランティア」もしくは「団体ボランティア」が各々独自の活動を展開することとなり、これを称して「非組織型ボランティア」という。

仮に「団体ボランティア」が独自に組織立った活動を行う場合にあっても、行政等との連携の有無、ボランティア活動の規模や活動範囲、他のボランティア活動との整合性、災害の種類や規模などの状況如何によっては「非組織型ボランティア」として分類せざるを得ないケースもある。

 

 

 

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