4] 講習及び訓練
災害時支援ボランティアは、その対象者が登録を行った場合であっても、災害防除活動等の実施に必要な専門的知識・技術等の習得等を目的とした、以下の講習・訓練の受講・参加を求められている。
a ボランティア講習(強制)
災害時支援ボランティアとして新たに登録を行った際に受講する、チームの一員として活動するために必要な知識・技術を身につける初級講習
b リーダー講習(任意)
ボランティア講習の修了者が、希望により受講することができる、チームリーダーとして必要な知識・技術を身につける中級講習
c コーディネーター講習(任意)
リーダー講習の修了者が、希望により受講することができる、さらに高度な知識・技術を身につける上級講習
d 再講習(強制)
以上の各講習の終了後、3ヵ年以上が経過した際に、各々の講習内容の再確認及び知識・技術のさらなる向上を図ることを目的に課せられる講習
e 専門講習(強制)
震災後の調査・復旧支援等に関する活動(消防設備、危険物の応急措置及び火災調査)に登録したボランティアを対象に、専門的知識・技術を身につける ための講習
f 訓練(任意)
自主参加を原則とし、「防災とボランティアの日」、「防災の日」等を中心に行われる、実技能力等の維持・向上を目的とした訓練
5] 災害補償
訓練時及び実際の活動時における、ボランティア自身の災害補償及びボランティアの行動が原因となった場合の賠償責任補償を内容とする、ボランティア保険への加入が義務付けられている。
以上のように、東京消防庁による災害時支援ボランティア制度は、その対象を災害救援活動等に関する知識・技術の保有者及び経験者とした上で、さらにレベルアップを目的とした数段階に及ぶ教育・訓練を施している点が注目に値する。