日本財団 図書館


(3) 情報入手(現況および将来の希望)について

1) 無線設備の設置状況

漁業無線(27MHz)は、ほぼ全船設置されている。ラジオは師崎、形原、神島漁協の所属漁船は全船設置されているが、その他の漁協の所属漁船は設置していない漁船が多い。

船舶電話は外洋で操業する漁船には多く設置されているが、湾内や沿岸で操業する漁船 では船舶電話に替わって携帯電話が普及してきている。

VHF、FAXを設置している漁船は、ほとんどない。

2) レーダー反射器の設置状況

レーダー反射器の設置状況について一色、篠島、神島、答志漁協の所属漁船は、ほとんど設置しておらず、師崎の大半と形原の数割の漁船が設置している。

3) 現在の管制信号所の提供情報の利用状況

伊良湖水道航路付近で操業している漁船は管制信号所の巨大船通航予定の信号を利用しており、特に表示灯(紅灯、白灯)は遠方から確認できるのでよく利用している。

伊良湖水道を通過する漁船はあまり管制信号所の信号を利用しておらず、巨大船の入航 予定については前日に保安部からくるFAXによる情報を利用したり、電話にて問い合わせを行っている。

4) 将来、必要な情報、手段、時期等

必要な情報については、ほとんどの漁協が「巨大船通航予定時刻の情報」が必要と考えており、その入手方法・時期については「前日に漁協宛FAX」という意見が多く、「ラジオ、電光表示盤」という意見もあった。また、「電話・ラジオによる気象情報」という意見が次に多く、その他「電光表示盤による潮流情報」という意見もあった。既存の海上交通センターが提供している情報以外の意見はなかった。

伊良湖水道は通過のみであるので、特に必要な情報はないという意見もあった。

(4) 危険遭遇状況等

「一般船舶とは早めに避航することで危険な状況にならないようにしている。」という 意見が多かったが、場合により下記のような状況が起こっている。

・伊良湖水道航路内で操業中、揚網や魚種選別に従事して見張りが不十分となり、大型船に気付かず、危険な状況となることがある。

・大型船(特にVLCC)の速力の判断を誤り、大型船の前方を横切る場合、危険な状況となることがある。

・2隻曳き操業中は避航動作を取ることが困難で、接近する一般船と危険な状況となる。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION