研究者達は、二枚貝類(ムラサキイガイ等)を食べるので貝産業に脅威となっているNorth Pacificヒトデのバイオコントロール法による、処理の可能性を調査してきている。日本及びアラスカ水域に土着している当該ヒトデが、1986年以降タスマニア水域で発見されており、バラスト水中で幼生として到着したものと信じられている。
当該ヒトデの物理的除去が唯一の実行可能な解決策であるが、バイオコントロールのための病原剤の導入も可能となるかもしれない。これは、主人公の繁殖を不能にする、日本繊毛虫類(単細胞生物)Orchitophyra sp.となるであろう。しかしながら、その他の土着の棘皮動物(ヒトデ、ウニ、ナマコ)への影響の可能性について、さらなる調査が必要である。
1997年、豪州検疫・検査局(AQIS)は、既に170以上の種が豪州水域に侵入しており、かつ、その大部分がバラスト水を通じたものであると推定している。毎年、300の外国港からの10,000隻の船舶により、約1.5億トンの船舶バラスト水が、64の豪州国際港に排出されている。加えて、毎年、豪州内航海運により、約3.4千万トンのバラスト水が、豪州国内港間を移動している。豪州バラスト水計画には、AQISキャンベラが運営している、豪州バラスト水管理諮問会(ABWMAC)及びその調査顧問グループ(RAG)を含んでいる。
詳細:
AQISバラスト水計画:Web site:http://www.aqis.au/ballastwater
E-Mail:ballast.water。?pie.gov.au
住所:Ballast Water Program;AQIS;GPO Box 858;Canberra Act 2601
FAX:61 2 6272 3036
五大湖侵略
バラスト水内の異国種による五大湖の侵略は、おそらく、たくさんの外洋船舶が五大湖に入り始めた、1959年のSt Lawrence Seawayの開通までさかのぼる。1996年までに、130を超える異国種の存在が確認されている。
大西洋を横断した侵略者は、European zebra mussel(Dreissena polymorpha、カワヒバリガイ)であり、1980年代に五大湖に侵入したものと信じられている。カスピ海及び黒海原産の当該種は、19世紀にヨーロッパ中に広がった。
1990年、米国連邦政府は、発電所・工場の吸水パイプの周りに充満し、吸水パイプを完全に詰まらせたいくつかの事例もあるzebra musselsとの戦いに、1年間当たり、1.1千万米ドルを誓約した。また、当該zebra musselは、土着魚類の個体数に影響するプランクトンに対し、土着魚類とも競合している。
その他の侵入者は、黒海及びカスピ海からのround goby(丸ハゼ)Neogobius melanostomusである。 Wisconsin Sea Grant Instituteの大学によれば、: 当該ハゼは、世界中の海水及び清水の両方に分布している魚類の種類に属しており、五大湖においては、1990年以前には見られなかったものである。