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(5) 処理可能水量

本項目では、実験に主に使用した現有ミキサーパイプ3連結を用いて、有効な海洋生物殺滅効果が得られる排水時あるいは漲水時と排水時の2回処理すると想定し、処理可能水量を検討した。

処理可能水量は、管内流速が5〜6m/sec、流量で340L/min.、パイプ入り口圧約5kg/cm2(実船の場合は、配管の曲がりや喫水との関係で約7kg/cm2)の条件をクリアーできるポンプが船舶に設置されている場合には、現有パイプをそのまま束ねることで多くすることが可能である。例えば、実船の対象とした北米航路のコンテナ船の場合には、fire、bilge & ballast pump と fire & G.S. pumpを使用して400m3/hrの海水を処理することが可能であり、現有パイプ(流量340L/min.)を20本束ねることで処理可能となる。このように処理可能水量に関しては、ミキサーパイプは現有のものでもかなり応用性が高い。

また、ミキサーパイプの処理水量は、今後、圧力損失が小さくても同レベルの生物殺滅効果が得られるパイプに改造するなどによって、さらに処理可能水量を増やすことも可能であると考える。

 

 

 

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