日本財団 図書館


(4) ミキサーパイプの海洋生物殺滅効果

現有ミキサーパイプ(内径約40mm)の海洋生物殺滅効果は、次のようにまとめられる。

プランクトンに対しては、1回(1pass)の処理では、現有ミキサーパイプを3連結し、海水流量約340L/min.(管内流速:約5m/sec)、空気注入率計22.5%(7.5%/1段×3、約76L/min.)で排水時の処理が最も有効であり、漲水時と排水時に2回処理するとほぼ完全なダメージを与えることができると考えられる。また、この効果は、季節、水温、生物の種類が異なっても大きく変化しないと考えられるが、航海期間の長短によっては若干異なり、排水時に処理する場合で、2週間の航海では100%近い損傷率となるが、1週間の航海では90%を超える程度にとどまる。

一方、細菌類およびAlexandrium属シストに対しては、今回設定したミキサーパイプの処理条件では、明確な効果が得られなかった。

なお、ミキサーパイプ処理による無機溶存態栄養塩類の増加は確認されなかった。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION