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a 動物プランクトン(甲殻類を含む)の状態(種別個体数等)

(a) 試水10Lを開孔径22μmのステンレスメッシュを用いてろ過

(b) 実体顕微鏡下でメッシュ上に残った動物プランクトンの次の状態別個体数を計数(写真II.2.2-3参照)

遊泳しているか、器官の運動が認められる: 「正常個体」

損傷個体→

遊泳しておらず、器官の運動も認められない: 「運動停止」

体の一部が損傷しているか、体に内容物が無い: 「死個体」

注;サイズ別分析の場合は、開孔径106μm,53μm,22μmのステンレスメッシュを用いて海水をろ過し、各メッシュ上と開孔径22μmを通過した動物プランクトンそれぞれについて、上記の分析を実施した。

b 一般従属栄養細菌

沿岸環境調査マニュアルII.4.2.3

c 大腸菌群数

環境庁告示第59号別表2

d Alexandrium属シスト(自家蛍光法)

自家蛍光法とは、光合成色素であるクロロフィルを持たない状態で休眠しているシストが、発芽直前(発芽力が備わった状態)になるとクロロフィルを発現し、発芽・遊泳に備えることを利用するものである。

実験は、1998年8月に広島県呉湾で採集した海底泥を25℃暗条件下で約1年間貯蔵したシスト(休眠させたシスト)を用いて行った。なお、この休眠期間と貯蔵方法は、呉湾のAlexandriumシストは、25℃で1ヶ月以上の休眠させると発芽力が備わるという知見に基づいている。

分析方法は、次の通りである。なお、ミキサーパイプ処理しない対照シストは、ポンプ通過後の対照海水採水口(図II.2.2-1参照)から排出させて捕集し、同様の方法で分析した。

(a) 供試シスト数万細胞を図II.2.2-1の海水入り貯水槽に注入攪拌

(b) シストの大きさよりも小さい開孔径22μmのステンレスメッシュを用いて、ミキサーパイプ処理後のシスト入り海水をろ過し、シストを夾雑物と共に捕集

(c) 捕集したシストをクロロフィルが発現する条件である12.5℃,約3,000LUXで4〜5日間培養

 

 

 

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