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(2) 作用と期待される海洋生物殺滅効果

ミキサーパイプは、その気液混合能力および粒子粉砕能力から、海洋生物に対して次の作用が期待される。

<ミキサーパイプの海洋生物に対する作用>

○旋回によって発生する乱流による破損

○突起への衝突あるいは突起後背に発生する乱流による破損

○空気注入による乱流および衝突作用の増加

また、ミキサーパイプは、次の点で他のリバラスト代替策に比べて優れていると考えられる。

<ミキサーパイプのメリット>

○化学薬品や電気反応のように化学物質を生成しないため、これらによる二次汚染と船体への影響等の心配がない

○構造が単純で必要な動力も少ないため、船内に装備する場合のスペースが比較的小さい

○フィルタリングと異なり、目詰まりの心配が無い

○低コスト(イニシャル、ランニング両面)

さらに、ミキサーパイプは、海洋生物殺滅能力を持つオゾン等の気体を、効率的に混合・溶解させ、殺滅能力の向上、注入オゾンの少量化、オゾン発生装置の小型化を促進し、その粒子粉砕能力から目詰まりが問題となっている電気化学処理法の処理水量を増する効果も期待できる。

 

 

 

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