2. ミキサーパイプ処理法による海洋生物殺滅と処理可能水量の検討
ミキサーパイプは、気液(オゾンと海水)混合能力と粒子(海洋生物)粉砕能力を持つことから、オゾン処理法と電気化学処理法の効率化に役立つと考えられる。また、ミキサーパイプ自体も海洋生物殺滅能力を備えていると考えられる。このように、ミキサーパイプは、リバラスト代替手段の要素技術として十分な機能を持っている。そこで、オゾンおよび電気化学処理法との組み合わせによる各種検討の前に、ミキサーパイプ単独の海洋生物殺滅効果と処理可能水量を実験・検討した。
2.1 ミキサーパイプの構造と作用
(1) 構造・形状
ミキサーパイプは、気液混合促進装置として開発されたものである。図II.2.1-1には、その横断面および縦断面図を示す。主要部分は、通過する液体を圧縮旋回させる旋回部、旋回部に気体を注入する気体注入管、液体と気体の混合を促す突起装着管によって構成されている。
なお、本実験で主に使用したミキサーパイプは、突起装着管の内径が40mm弱のものである。