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3. 本事業の成果

 

本年度事業では、外洋上でのバラスト水交換(リバラスト)代替手段の要素技術としてオゾン処理、電気化学処理、ミキサーパイプ処理を取り上げ、前2カ年の実験をスケールアップし、実船のバラスト漲・排水量を想定したレベルの実験を実施した。その結果、ミキサーパイプを主体とする処理法が、海洋生物殺滅効果、経済性、運用面での応用性があり、実用化の可能性が高いと評価され、実船に適用する場合の具体的システムを検討・提案した。実用化までには、さらに効率化を進めるのはもちろんのこと、システムを確立するための実船規模の陸上実験と、試作機による実船実験を行って、効果と各種安全性等を確認する必要がある。しかし、科学的、客観的な視点での検討結果は、今後の国際規制に反映できるものであり、関係機関、海運業界およびその関係者が今後の対策を考える際の参考資料として、事業の目的を満たすものであって十分な成果を得たといえよう。

 

 

 

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